今回の「アベノマスク」について、当初、安倍政権は「1枚200円程度」とし、布マスクだけで約200億円かかると言われていた。だが、蓋を開けてみたら、布マスクの調達費は約200億円を大きく上回る338億円で、配達費が128億円かかり、計466億円だと判明。「その予算を医療機関へのマスク調達に使うべきでは」「税金の使い方がおかしい」と批判があがっていたが、同時に野党は「受注先を公表すべき」と追及。しかし、厚労省は野党議員からの問い合わせにも回答をおこなってこなかった。
そんななか、ようやく昨日になって厚労省マスク対策班が受注先企業について野党側に文書で回答をおこなったのだが、社民党・福島瑞穂参院議員が公表したその回答文書には、契約した会社名と契約金額について、こう書かれていた。
〈興和株式会社 約54.8億円
伊藤忠商事株式会社 約28.5億円
株式会社マツオカコーポレーション 約7.6億円〉
布マスクにかかる費用は338億円と言われていたのに、この3社の契約金額を合計しても約90億9000万円にしかならない。差額の約271億円は、一体どこにいったのか。
しかも、受注企業の数については、21日に朝日新聞は〈国内メーカーの4社が製造〉と報道、毎日新聞も同日付で〈政府関係者によると、国内の商社など納入業者5社が中国やベトナム、ミャンマーから調達している〉と伝えていた。だが、厚労省は3社しか記載していない。
巨額の税金を使う施策なのだから、受注企業名や金額を公表するのは当然のこと。だが、差額の発生や受注企業数の食い違いなど、謎だらけ……。これにはネット上でもさまざまな憶測を呼び、「もしや安倍首相の地元・山口などのお友だち企業がかんでいるから隠しているのでは」「麻生太郎や、昭恵夫人と加計学園が絡んでいるミャンマー案件なのか」などと推測する声が出てきている。
こうした推測が飛び出すのは、これまでの安倍首相による“お友だち優遇”を考えれば、ごく当然の反応だろう。真相はいまのところ判明していないが、問題なのは、新型コロナ対応という危機管理の場面でも情報を隠蔽しようとしていることだ。
本サイトでは安倍首相が新型コロナ対応でついた嘘について追及してきたが(https://lite-ra.com/2020/04/post-5382.html)、“嘘・隠蔽・改ざん”を繰り返し、国民を欺いてきた安倍政権への監視を、コロナ危機のいまこそ徹底的におこなわれなければならない。
(編集部)
最終更新:2020.04.22 08:39