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共同通信が西村康稔コロナ担当相の“休業補償拒否発言”を報じた記事をこっそり差し替え! 裏で西村サイドから圧力か

 この不可解な改ざんに、全国紙の政治部記者がこう首をひねる。

「もし、最初の記事が間違っていたり、西村大臣が言ってもないことを書いていれば、『訂正』という措置をとるはず。ところが、それをやらずに、記事をこっそり正反対の論調に変えてしまった。これはやはり、裏で何か圧力があったとしか考えられない」

 実際、周辺を取材してみると、やはり、西村サイドから圧力がかかっていたようだ。

「この記事は経済部が出した記事なんですが、西村サイドからかなり強硬な抗議が来たという話を聞きました」(共同通信関係者)

 もっとも、共同の最初の記事が誤報だったわけではない。知事とのテレビ会談で、西村コロナ担当相が、記事にあったような“休業補償している国は世界にない”という意味の発言をしていたのは事実だ。ところが、西村大臣は、発言の引用が正確でない、と言ってきたらしい。

 実際、記事の抜粋を掲載するネット版の記事では〈西村氏は「世界のどの国も休業補償していない」と述べ〉という記述は削除されていたが、加盟社向けに配信した正式な記事では、この記述は残っており、〈西村氏は休業補償として一定割合の損失補填を行っている国は「(世界で)見当たらない」として〉に修正されていた。

 つまり、西村大臣が「(世界で)見当たらないと言ったのは休業補償ではなく、事業者への損失補填だ」と抗議してきたということだろう。

 しかし、共同は最初の記事でも地の文で、「事業者への補償」と明記しており、発言の意味を歪めているわけではない。

 しかも、西村大臣自身が翌12日、NHKの『日曜討論』に出演した際も、「事業者に対する損失補填とか休業補償の枠組みは、諸外国、我々もすべて当たりましたけども、そういう仕組みを取っているところは見当たりません」と発言しているし、13日におこなわれた参院決算委員会でも、「諸外国の例を見ても事業者に対する休業補償をやっている例は見当たらない」と雑駁に答弁しているのだ。

「共同の記事が出たあと、イギリスやドイツの例を出して西村大臣の発言を『嘘だ』と非難する声が殺到したため、慌てて抗議したんでしょう。『休業補償ではなく損失補填と言った』と細かい違いを持ち出し、記事を訂正させることで、自分への批判を抑え込もうとしたんじゃないか」(前出・全国紙政治部記者)

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