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森喜朗の暴露でわかった安倍首相「五輪後に任期延長し衆院選」のシナリオ! 消費税減税をしないのも選挙用にとっておく作戦か

森会長と安倍首相(首相官邸HPより)


 新型コロナの感染拡大がとまらず、明日、緊急事態宣言が出されることが確実になった。
相変わらずの後手後手対応に呆れるしかないが、この状況を見ていて、改めて首をひねりたくなることがもうひとつある。それは、東京五輪を来年7月23日開幕と、たった1年の延期にしてしまったことだ。

 五輪を開催するには、ワクチンと治療薬が開発され、日本だけでなく世界各国で「終息宣言」が出されることが必須だが、1年弱でほんとうにそんなことが可能なのか。来年、再度開催が無理となれば、再延期ではなく中止に追い込まれる可能性が高い。1年延期のためにさらなる費用が投入されたあげく、それがパーになるのだ。いや、再延期になっても、もう一度、さまざまな費用がかかり、さらなる出費がかさむ。

 多くの専門家や関係者が「2年延期が妥当」とするなか、「1年延期」を要望してしまったことの愚かさがあらためて浮き彫りになったが、そんななか、安倍首相の親分で大会組織の森喜朗会長が、「1年以内の延期」は安倍首相の強い要望だったことを暴露した。

 森会長がこの事実を語ったのは、朝日新聞が3月31日におこなったインタビュー。記事によると、森会長は、3月24日夜、安倍首相とIOCのバッハ会長の電話会談の30分前に、公邸に招かれ、2人きりで対談。その際、森会長は、新型コロナウイルスの感染拡大を念頭に「2年延ばした方がいいのではないですか」と問いかけたのだが、安倍首相は「日本の技術力は落ちていない。ワクチンができる。大丈夫です」と応じたというのだ。

 本サイトは、安倍首相が来年9月、自分の自民党総裁任期が切れるまえ首相在任中の開催にこだわって、ゴリ押ししているという情報を報じてきたが、これはやはり事実だったのである。森会長が1年延期を強く主張する安倍首相に「政治日程も考えないといけないよな」と言うと、首相は「あまり気にしないで下さい」と苦笑いしたとも報じられているが、これはポーズで、ゴリ押しの理由が「政治日程」であることは明白だろう。

 しかも、安倍首相の考えている「政治日程」は自分の総理任期中の五輪開催ということだけではない。官邸周辺では、任期延長、衆議院総選挙までにらんでいるとの見方が有力だ。ベテラン政治評論家がこう語る。

「総裁の任期は来年9月末、さらに衆議院は来年10月に任期が切れる。しかし、来年7月スタートへの延期なら、そのあとに総裁選、総選挙を行うことがギリギリ可能になる。あるいは特例で総裁選をせず総裁任期を1年延長することも考えられる。安倍首相は、五輪を成功させ、その勢いを買って、『コロナからの復興をなしとげる責任がある』と自民党総裁任期の延長を宣言、9月中に総裁選を実施して、そのあと、10月に総選挙をするというシナリオを描いているといわれている。もちろんこれはギャンブルだが、今のコロナ対応を見ていると、オリンピック前に解散総選挙をやってもとても勝ち目はない。だったら、延長を1年以内にして五輪を自分の権力維持に利用しようと考えているんだろう」

 実は、安倍首相がこの切迫した事態のなか、国民への一律現金給付や消費税減税などのまともな生活支援・経済支援策を打ち出そうとしないのも、このシナリオが関係しているとの説がある。今度は全国紙のベテラン政治部記者が分析する。

「安倍首相は3月中頃の時点では、消費税減税の可能性も口にしていた。ところが、途中から明確に否定するようになった。これは、財務省にストップをかけられたのではなく、逆で、衆議院総選挙のためにとっておこうとしているのではないか、といわれています。つまり、総裁任期を延長したうえ、衆議院選挙の直前に消費税減税や一律現金給付などの大胆な生活支援策を打ち出すことで、大勝利を収める作戦です。そして、さらなる長期政権をしいて、今度は『コロナ対応に限界があったのは憲法のせい』という論理で、憲法改正論議を盛り上げ、自分の野望を実現するつもりなんでしょう」

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