小説、マンガ、ビジネス、週刊誌…本と雑誌のニュース/リテラ

三浦瑠麗、高須克弥…「布マスク2枚」を擁護する安倍応援団はもはや精神論だのみ! SNSではネトウヨが浦沢直樹攻撃

 しかも、信じがたいのは、ここにきてネットではこの「布製マスク2枚配布批判」を封じ込めようという動きが出てきたことだ。

 その最たるものが、人気漫画家の浦沢直樹氏への攻撃だろう。浦沢氏はツイッターで、安倍晋三首相そっくりの男性が小さなマスクを付けている「アベノマスク」と題したイラストをアップした。政府の失策を漫画で風刺するのは当然の表現行為だし、問題のイラストもたんに安倍首相がマスクをしているだけで、取り立てて人格を否定するようなものではない(相手が総理大臣なら、人格を否定する表現も許容されるのは、裁判所でも判例があるが)。にもかかわらず、浦沢氏に対してこんな非難が殺到しているのだ。

〈浦沢先生、大ファンなので悲しい。お疲れの総理に対してこれは…。今は茶化している場合ではないです〉
〈浦沢さん、最低です〉
〈沢山の作品で積み重ねた栄光を一枚の絵で全てを失いましたね〉
〈国民の安全のため、自ら布マスクをつけた総理を、嗤うのですか? 〉
 
 文面や動きからみて、安倍応援団やネトウヨの組織的攻撃というのが丸わかりだが、これをスポーツ報知などがまるで浦沢氏に非があるような書き方で取り上げているのだ。

 さらに、布マスクの効果を検証した朝日新聞の記事に対しても、いちゃもんとしか思えない批判が広がっている。朝日は記事の見出しとして、「布マスク有効? WHOは『どんな状況でも勧めない』」としていたのだが、WHOがそう提言していたのは、医療従事者に対してであるという「ファクトチェック」記事がYahoo!ニュースにアップ。それをきっかけに安倍応援団が一斉に朝日の記事を「フェイクニュース」扱いし始めたのだ。

 言っておくが、医療従事者に対してとはいえ、WHOが朝日の記事通りの提言をしていたのは事実であり、朝日の記事はフェイクでもなんでもない。

これを見出しの付け方だけでフェイク呼ばわりするのは、明らかに布マスク批判を封じ込めるためだろう。

 しかし、冒頭でも述べたが、布マスクに感染防止効果がほとんどないというのは自明の話だ。同じ朝日の記事では、九州大学大学院の矢原徹一教授が、繊維の隙間が大きく飛沫感染を防ぐ効果が小さい、洗って繰り返し使うのがかえって不衛生になる可能性があるなどの理由を挙げ、「国は布マスクの配布に加え、子どもたちのために自作するよう要請しているが、適切ではない」と指摘しているし、日本医師会の横倉義武会長も3日、安倍首相と会談した直後、布製マスクについて記者団に聞かれ、「ウイルス防止の役割はあまりない」と断言していた。

 そうした効果への疑問を持ち出すことすらタブー視し、安倍首相が打ち出した政策というだけで「文句を言うな」「もらえるだけありがたいと思え」という空気が広がっているのだ。

 だが、こうした空気に屈してはならない。昨日の記事でも指摘したが、バカ殿とその家臣による愚策によって、守られたはずの命、落とさなくていい命が失われてゆく──それがいまの日本で起こりかねない状況なのだ。そんな悲劇を起こさせないためにも、安倍応援団の詐術に騙されることなく、愚策には「ふざけるな」と声を大きくあげてゆく必要がある。

最終更新:2021.10.31 09:27

関連記事

編集部おすすめ

話題の記事

人気記事ランキング

話題のキーワード

リテラをフォローする

フォローすると、タイムラインで
リテラの最新記事が確認できます。