卓球のツイートでマスコミの弱者叩きと節操のなさがあらためて再認識されたかたちだが、さらに笑ったのが、卓球がアップした手紙の文面だった。とにかく、ピエール瀧に媚びまくりなのである。
「いつも仕事の途中「たまむすび」を楽しく聞かせて頂いている私」(「女性自身」)
「瀧様については家族らや友人の支えもあり、その更正と復帰に大きな期待が寄せられていると私は受け止めています」(『Mr.サンデー』)
「ご主人様のファンの方々も心配されているので少しでも家族の思いご主人様の思いを伝えさせてください」(『とくダネ』)
「どういった治療をされていて、“薬物という病気”と闘われているのか。また、心配しているファンや関係者に対しての現在のお気持ちなどをお伺いしたく、手紙を投函させていただきました」(『情報7days』)
「限られた時間しかない法廷ではなく、時間がある今だからこそ、是非、現在のお気持ち、覚悟、ご家族への思いなど、インタビュー取材させていただけないでしょうか」(『情報7days』)
「瀧さんの音楽、演技に熱中したファンの方に向けて、ご自身の言葉で胸の内を語って頂けないでしょうか」(『情報7days』)
「先日、改めて、瀧さんがご出演された映画『凶悪』を拝見しました。(略)映画における、瀧さんの全ての演技が、作品のクオリティを引き上げていることを改めて強く感じました」(『情報7days』)
独占インタビュー欲しさということだろうが、よくもまあ、こんな手のひら返しの薄らサムい文章が書けるものである。
繰り返すが、ワイドショーや週刊誌は、今回、瀧に歯の浮くような手紙を送っている社も含めて、ほとんどのメディアが異常なまでのバッシングを繰り広げてきた。
たとえば、昨年5月頃から熱心に手紙を出し続けている『情報7days』では瀧が逮捕された直後、ビートたけしがピエール瀧の出演した『アウトレイジ 最終章』撮影現場でのエピソードを自慢げに披露。「実はあのときくすりをやっていたのではないか?」などと憶測を語っていた。
「女性自身」にいたっては、保釈後もバッシングを繰り広げている。「ピエール瀧 高級外車で草野球満喫…逮捕8カ月の悠々自適生活」(「WEB女性自身」2019年11月18日付)の記事では、謹慎中の瀧をわざわざ「高級外車」「草野球満喫」「悠々自適」と強調し、バッシングを扇動。今回の復帰報道についても「ピエール瀧の早すぎる復帰が波紋 音楽活動に需要はあるのか?」「ピエール瀧 復帰決定に批判殺到、執行猶予中で1年も経たず…」(いずれも「WEB女性自身」2月3日付)と復帰バッシングを先回りする報道をしていた。
それでいて、裏では「更正と復帰に大きな期待が寄せられている」「瀧さんの演技が作品のクオリティを引き上げている」といった媚びまくりの手紙を送っていたというわけだ。マスコミの手口がここまで具体的に晒されたのははじめてではないか。