Xデイが目前の秋元議員(自由民主党HPより)
自民党・秋元司衆議院議員が中国企業関係者による外為法違反事件にからみ、週明け、東京地検特捜部に逮捕されるとの情報が入ってきた。
「特捜部はすでに秋元議員の元政策秘書らを事情聴取していますが、元秘書らは完落ちし、証拠資料も提出しているらしい。19日に議員会館の秋元氏の事務所に家宅捜査をかけたのも、それをふまえてのことです。特捜部としては、通常国会が始まる1月20日以前には秋元議員本人を起訴に持ち込む予定で、12月24日に逮捕に踏み切るのではないかといわれています。一方で、当局は年またぎの勾留を避ける傾向もあるので、年明けになる可能性もゼロではないですが、勾留期限を考えると、やはり年内、それも今週前半での逮捕の可能性が高い」(全国紙社会部記者)
いずれにしても、もし秋元議員が逮捕されたら、安倍政権を大きく揺るがす事態となるだろう。というのも、すでに報じられているように、この外為法違反事件の本丸は、安倍政権が強行したIR、カジノをめぐる汚職だからだ。
今回、外為法に違反したとされるのは、中国のカジノ企業の関係者。この企業は、沖縄と北道のIR事業参入を目指し、2017年10月に日本法人を設立しているが、その日本法人元役員の外国人男性とアドバイザーを務める日本人男性が、日本国内に違法に数百万円を持ち込んだと報じられた。
そして、この中国カジノ企業の日本人アドバイザーと非常に親しく、中国企業のIR参入に全面協力していたのが秋元議員だった。
秋元議員はIR推進の超党派議連の中心メンバーで、2016年12月には衆議院内閣委員会の委員長として、IRの整備を推進する法案を強行採決。その後、2017年8月から今年9月まで国土交通省と内閣府の副大臣を務め、去年10月まではIRを担当している。
ところが、その秋元議員は2017年8月、この中国企業が那覇市で開いたIRのシンポジウムに中国企業のCEOとともに基調講演を行い、IRの展望などを語っていた。また、副大臣在任中の2017年12月に、中国・深センにあるこの中国企業の本社を訪問し、経営トップなどと面会したことや。翌年4月、中国企業の社員が秋元氏の執務する国土交通省副大臣室を訪れていたことも判明した。また、この中国企業はIR参入を北海道留寿都村に絞り、村の幹部と度々接触していたが、その仲立ちをしたのも秋元議員ではないかといわれている。
「特捜部は外為法違反に問われている中国企業の日本人アドバイザーから、秋元サイドに多額の金が流れているのではないかと見て捜査を進めているんです。証拠も内部資料などをかなり固めていると聞きます。あとは、秋元議員だけの問題で終わるのかどうか。秋元議員と中国カジノ企業のIR参入働きかけの裏には、自民党の二階(俊博)幹事長や、菅義偉官房長官も関係していたという話もありますから」(前出・全国紙社会部記者)