友近の発言は吉本芸人の中でも、加藤浩次と並んで最も骨のあるものだったが、そんな後に、パワハラ記事が出たことで、「上層部や松本人志を批判した友近への報復と恫喝」ではないのか、という見方が広がっているのだ。吉本問題に詳しい週刊誌記者がこう解説する。
「今回、新潮の報道の根拠は、友近のパワハラを訴える嘆願書が幹部に出されたというもの。情報源は吉本の幹部に近いところしかありえない。吉本問題では、『文春』が大崎・岡本体制や松本の吉本支配を徹底批判しているのに対し、『新潮』は吉本上層部寄り。島田紳助に吉本擁護させたり、西川のりおに加藤浩次らを批判させたり、責任追及をかわすためのリークと思えるような記事を何度か掲載しています。後追いした日刊ゲンダイも、政治記事は反安倍政権、反権力だけど、芸能班は吉本べったりで有名ですから。上層部が御用メディアを使って仕掛けた、友近バッシング記事という可能性はかなり高いんじゃないでしょうか」
しかも、バッシングをされた吉本批判芸人は、友近だけではない。今日、「24時間テレビ42」(日本テレビ)チャリティーマラソンのランナー第1走者として走ったハリセンボン近藤春菜にも、バッシング報道が出始めている。
近藤もまた、友近に負けず劣らず、吉本のあり方を批判していた。騒動の初期、大崎会長が新聞各紙の取材に応じて、「契約は口頭で行なっており、合法」と主張した際にも、『スッキリ』(日本テレビ)で、こんな正論を語っていた。
「口頭だったとしても、芸人も納得してお互い同意していないと契約って結ばれないと思うんですよね。それに関して吉本興業はどういう考えであなたとこういう風に契約しますっていうことを、私は口頭でも聞いた覚えはないですし、会社にはいくら入ってあなたは取り分としてこうですとか、他の問題に関しても何もないですね」
また、岡本社長の会見の後には、「世間にこういう社長なんだと。芸人がなぜ声をあげていたかっていうことが、この会見を見て頂ければわかったと思うんです」と痛烈に批判。岡本社長と大崎洋会長が減俸50パーセントを1年続ける処分を発表した際も、「正直、痛くもかゆくもないと思うんです」として指摘していた。
ところが、1週間ほど前、その春菜について、やはり「日刊ゲンダイ」が「吉本批判でも24時間ランナー 近藤春菜にあがる“怨嗟の声”」なる記事を報じたのだ。