小説、マンガ、ビジネス、週刊誌…本と雑誌のニュース/リテラ

松本人志が「不良品」発言問題から逃亡! フジは釈明したのに本人は『ワイドナショー』で謝罪も説明もなし


 たしかに、フジテレビが「編集」でカットせず、この差別発言をそのまま流した責任は大きい。しかも、この日の『ワイドナショー』は逆に松本の「不良品」発言に対する批判をカットした可能性もある。

 というのも、この日コメンテーターとして出演しており、「松本の暴論を批判しなかった」「松本に同調した」と批判を受けた(本サイトも批判した)ジャーナリストの堀潤がこう反論したからだ。

〈クリティカルって、危機的という意味ですよ。スタジオではその後悪名高き優生保護法の違憲判決などについてお話しましたよ。〉
〈この記事の執筆者は「クリティカルなポイント」というのを何故「賛同」と解釈?意味を知らないのか?スタジオでは優生思想が起きていく過程や裁判では国内で優生保護法が先日違憲判決になったというのを紹介したのに。危機的で、批評的な視点が必要な問題提起だとして、議論をという話をしました。〉
〈クリティカルの意味をご存知ですか?危機的、批判的という意味ですがどこに持ち上げの要素が?悪名高き優生保護法の違憲判決などについてもスタジオでお話しました。どこに賛同要素が?〉

 ちなみに、堀氏が松本の「不良品」発言の直後に発したのは、こんなコメントだった。

「松本さんが言ったことって超クリティカルなポイントで、アメリカでもテロを未然に防ぐことっていうのは捜査当局も自信をもっているんですよ。前後の文脈が分かるから。でも、なにかしら突発的に起こる、しかも心に負担が強いられている状況で起きるものに関しては事前にリストアップして踏み込んで、でもなにもやっていない状況で未然に逮捕するのかっていうと、それは極めて人権を損害する行いだと。ただ一方でそれを放置していたときに多数の犠牲者が出る。じゃあ、この天秤どうなっているんだというのは、まだねしっかりと本音で議論してないと思うんですよ。でも、じゃあどうすればいいんだっていうのは恐れずに議論していくべき。やっぱり沈黙している社会は犠牲者を生むし、だから、勇気ある議論を(するべき)」

 文脈からみても、「松本さんが言ったことって超クリティカルなポイント」という言葉が松本への批判とはとても思えないが(堀氏は「クリティカル」が「危機的」という意味だと言うが、その場合の「クリティカル」には「重大な」「決定的な」という意味もある。放送された発言の全体を見れば、堀氏が後者の意味合いで使っているのは明らかだろう。しかも「勇気ある議論を」とまで語っているのだから、松本が発言したことじたいは評価していると考えるのは当然だ)、それはともかく、気になるのは、堀氏が反論の中で、「スタジオでは優生思想が起きていく過程や裁判では国内で優生保護法が先日違憲判決になったというのを紹介した」と語っていたことだ。

 しかし、この日の『ワイドナショー』には、堀氏がこんなセリフを口にするシーンはなかった。堀氏を批判した本サイトも聞き逃していたら申し訳ないと番組全編の映像を見返したが、やはり「優生保護法」「優生思想」に関する発言を見つけることはできなかった。

 つまり、これは、番組側が堀氏の反論をカットしたということではないか。堀氏が本当にこの発言をし、放送されていたら、番組全体としてはもう少しバランスのとれたものになり、ここまでの批判を浴びることはなかったはずだ。しかし、この「優生保護法」「優生思想」発言は放送されなかった。もしかしたら、松本への反論だから、カットされたということなのか。

関連記事

編集部おすすめ

話題の記事

人気記事ランキング

話題のキーワード

リテラをフォローする

フォローすると、タイムラインで
リテラの最新記事が確認できます。