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百田尚樹が朝日新聞に「『日本国紀』の近現代史は批判されてない」 ならば百田が書いた近現代史の嘘と陰謀論を徹底批判!

歴史修正主義だらけの『日本国紀』(幻冬舎)


 幻冬舎の見城徹社長が、『日本国紀』(百田尚樹)を批判した作家・津原泰水氏の本の実売部数を晒した問題。各所からの批判が高まるなか、23日、幻冬舎はとうとう自社ホームページに「お詫び」を掲載した。

 見城社長としては、これで幕引きとしたいようだが、そうはいかないだろう。というのも、「お詫び」の内容は津原氏に実売部数を晒したことを謝罪するだけで、肝心の『日本国紀』の問題には一切触れていない。『日本国紀』の批判をやめるよう圧力をかけ、結果的に幻冬舎が津原氏の著書の文庫化を取りやめたことはもちろん、発端であるWikipediaなどからの“コピペ”や出典を記さない転載の件についても完全に頬かぶりしているからだ。

 いや、いまだ逃げ続けているのは百田氏も同じだ。百田氏は最近、前述の問題をめぐって朝日新聞のインタビューを受けた(朝日新聞デジタル21日)のだが、〈「日本国紀」には出典元の明記がないとの批判は、津原さんの他にも多くの人から出ています〉との質問を受け、こうシラを切っていた。

「参考文献を載せなかったと言われますね。でも日本の歴史の本は山のようにありますが、巻末に参考文献を載せている本はほとんどありません。なんで私だけがそんなに執拗にやり玉にあげられるのかと思います。もちろん載せている本もありますが、調べて頂ければ分かりますがそんなにないですから」

 言っておくが、『日本国紀』への批判は「参考文献」を載せていないことだけではない。Wikipediaからの孫引きと丸パクリを平然と行っていたからこそ、これだけの批判を浴びたのだ。

 いまさらだが、具体的に指摘しておこう。たとえば『日本国紀』には国旗の「日の丸」についてのコラムがあり、こう書かかれていた。

〈日輪のマークは天下統一の象徴であり、源平合戦の折も、平氏は「赤字金丸」、源氏は「白地赤丸」を使用した。それ以降、「白地赤丸」の日の丸が天下統一を成し遂げた者の象徴として受け継がれていったといわれている。〉

 一方、Wikipediaの「日本の国旗」の項目では、出典なしでこう記されていた。

〈古代から国家統治と太陽は密接な関係であることから日輪は天下統一の象徴であり、平氏は御旗にちなんで「赤地金丸」を、源氏は「白地赤丸」を使用した。平氏が滅亡し、源氏によって武家政権ができると代々の将軍は源氏の末裔を名乗り、「白地赤丸」の日の丸が天下統一を成し遂げた者の象徴として受け継がれていったと言われる。〉

 見ての通り、使用している語彙のみならず文章構成もほとんど一緒で、とりわけ〈「白地赤丸」の日の丸が天下統一を成し遂げた者の象徴として受け継がれていったといわれている〉(『日本国紀』)の部分はWikipediaの記述から〈言われる〉をひらがなにしただけだ。

 そもそも、“Wikipediaからのコピペ”をはっきりと聞かない朝日の腰の引け方も問題だが、百田センセイは“参考文献を書くか書かない”問題にすり替えて、完全に開き直っているのだ。

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