これまでの状況からして、秋元が「クリエイティブだけ」「AKSに口を出せない」なんていうのはありえないが、この指原と山口の「秋元さんは何も知らなかった」とうコメントによって、秋元氏への責任追及の動きは一気に収束する。
そして、その2週間後に行われた山口の卒業公演に、秋元の盟友である窪田氏とともに、指原が姿を表したのだ。
この流れを見ていると、指原はこの問題で、秋元、窪田氏らAKS旧経営陣と密に連絡を取り、秋元が責任追及されるのを回避するために、山口との間に入って動いていたとしか思えない。
「たしかに、今回、秋元氏が自分への責任追及をかわすために、周辺を使って、山口を懐柔していたのは間違いない。一説には、新所属事務所の研音も秋元人脈で紹介したのではないかといわれています。そして、その秋元の手足となって、スピーカー役になっていたのが指原と窪田氏だったということでしょう。指原は『ワイドナショー』で山口に“唯一間に入って話せる人がいて、その人づてに秋元さんも励ましの声をかけていた”という話をしていたが、実はそれは指原自身だったんじゃないかという気もしますね」(週刊誌記者)
いずれにしても、指原は「秋元氏には責任がない」というストーリーを見事にプロデュースしたとも言えるわけで、その鮮やかな工作ぶりを見ていると、東スポが「将来、AKS運営幹部に」と報じた気持ちもわからなくもない。
しかし、現実にはそれはないだろう。AKSはもはやどうやっても挽回することは難しい沈みゆく船である。利に聡い指原がそんな貧乏くじを引き受けるとはとても思えない。指原にとって大事なのはそう遠くない未来に消滅する可能性の高いAKSより、業界に強い力をもち続ける秋元康なのだ。
これまでの言動を見ていても、指原は常に誰が一番の実力者かを見極め、その人物に気に入られることを最優先に動いてきた。今回も、山口やAKSを助けるためというより、秋元を助けるために動いたにすぎない。こうした処世術を見ていると、指原はAKSの幹部どころか、そのうち“芸能界の実力者”と呼ばれる存在になるような気さえしてくるのだ。
(林グンマ)
最終更新:2019.05.27 06:20