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横田一「ニッポン抑圧と腐敗の現場」56

萩生田「消費増税延期」発言で安倍政権が墓穴! 大阪12区補選で野党の増税反対に勢い、一方、安倍首相はゴマカシ演説

「衆院大阪12区補選」で消費増税が一大争点として急浮上した。投開票2日前の19日、野党統一候補の宮本岳志・前衆院議員の応援に駆けつけた志位和夫・共産党委員長は、安倍首相の側近とされる萩生田光一幹事長代行の発言を紹介、宮本氏勝利で増税を止めようと訴えたのだ。一方、大阪ダブル選挙勝利で勢いづく維新の藤田文武候補も18日、「(大阪12区補選勝利で)消費税の増税までドーンと吹っ飛ばせるかも知れない」と補選の意味を有権者に呼びかけたのだ。

 志位委員長は翌20日に安倍首相と麻生副総理(財務大臣)が2人そろって大阪12区に入ることについて「宮本さん勝利の大きな流れを作って盛大に迎え撃とうではありませんか」と呼びかけ、補選が「安倍官邸vs市民と野党」という構図であることを強調。そして「消費増税の問題がいよいよ大争点になってきた」と切り出した。

「萩生田さんという安倍首相のお友だちの自民党幹事長代行が『10月の消費税増税の実施は見送りもありうる』と言い出しました。大問題になっています。『景気がこの先、危なくなるぞと見えてきたら、みんなを連れて崖のほうに行けない』という言い方で消費増税の実施見送りもあることを言い出した。みなさん、相手は動揺を始めたではないですか。ここが攻めどころではないでしょうか」

 そして「景気が危なくなるかも知れない」という萩生田氏の発言に対して「景気が悪化しているのはとっくの昔に分かっているではないか」と反論、こう続けた。

「衆議院予算委員会で安倍首相と議論をしましたが、消費税8%に増税をした2014年を機に5年連続で家計消費マイナス、増税前に比べて25万円も世帯当たり減っています。働く人の実質賃金は10万円も減っている。増税なんかやれる状況ではない。(家計消費と実質賃金の)グラフを見せて『安倍さん、水面下に沈みっぱなしではないですか』と言ったところ、安倍首相は『たしかにグラフでは水面の下に沈んでいて顔は出ていない』と認めました。人にたとえれば、人が溺れている状態じゃないですか。そこに増税を被せるということは、溺れている人の頭を押さえつけて足を引っ張って水の底に沈めちゃうような話ではないですか。景気の底が抜けてしまうのは明らかではないでしょうか。
 安倍首相は『そうならないように、頂いた分はすべてお返しをする対策をちゃんとやります』と言う。『返すぐらいだったら最初から増税をやるな』と言いたい」

 さらに志位委員長は、萩生田発言を逆手にとって、消費増税がまだ止められる証拠だと指摘し、だからこそ、補選で勝利することが重要だと訴えた

「萩生田さんは増税実施延期について『まだ間に合う』と言った。その通りですよ。これからでも止められる。税金を上げるのを決めるのは安倍首相ではない。主権者である国民の皆さんではないですか。この選挙で宮本さんを勝たせていただければ、大変なインパクトを持って永田町に衝撃波が走ります。そして止めることが出来ますよ。宮本さんを勝たせて増税を止めようではありませんか!」

 この演説には大きな拍手と歓声が起こり、続いてマイクを握った宮本氏は、次のように訴えた。

「安倍首相の政治は嘘と忖度の政治でしょう。明日、この場所(寝屋川市駅前)にやってくるのですが、安倍総理と麻生副総理といえば、まさに下関北九州道路で名前が上がった忖度コンビではありませんか。その2人を呼んで選挙をやろうというのですから、本当に呆れ果てた話です。『嘘と忖度の政治はノーだ』という声は党派を超えて、野党統一候補、宮本岳志に託していただきたい」

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