つまり、安倍首相・昭恵夫人がそろって「フレンドニッポン」と接点をもち、さらには「フレンドニッポン」は外国人技能実習制度そのものにもかかわるような提言にまでかかわっていた、というわけなのだ。
監理団体をめぐっては、本サイトでも既報の通り(https://lite-ra.com/2018/11/post-4386.html)、大物政治家の存在が取り沙汰されてきた。たとえば、ベトナム人技能実習生受け入れの監理団体である「公益財団法人東亜総研」の特別顧問は自民党の二階俊博幹事長。また、監理団体から手数料を徴収している「一般社団法人日本ミャンマー協会」の役員名簿(今年2月現在)には、名誉会長に中曽根康弘・元総理大臣、最高顧問に麻生太郎・副総理兼財務相、理事に甘利明・自民党選挙対策委員長など、大物政治家の名前がずらりと並んでいる。
そしてここにきて、安倍首相にも持ち上がった監理団体との接点──。外国人労働者の受け入れ拡大によって、こうした団体はさらに儲けが増えることが見込まれる上、今年4月からは外国人労働者の支援をおこなう「登録支援機関」が新設される。ここに監理団体がスライドすると見られているのだが、現行の技能実習法では主務大臣が監理団体に対して指導や改善命令を出すことができるのに、改正法概要では登録支援機関には指導・助言しかおこなえなくなっている。つまり、現行よりも「甘く」なるのだ。
果たして、「フレンドニッポン」の創業者T氏は「安倍首相の政治アドバイザー」なのか。さらにはそのことが法案作成や審議に影響を与えることはなかったのか。ともかく、改正入管法が施行される4月からも、外国人技能実習生を取り巻く労働問題に注意深く目を光らせていくしかない。
(編集部)
最終更新:2019.03.08 03:05