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ローラ、ウーマン村本、りゅうちぇる…社会問題にコミットし考えを深化させた芸能人たち!「芸能人よく言った大賞」(後編)

 今年の大賞はやっぱりローラしかいないだろう。発言の内容だけでなく、芸能人が政治的発言をすることの重要性を改めて実感させてくれたからだ。

 昨年12月18日朝にインスタグラムに投稿した〈We the people Okinawa で検索してみて。美しい沖縄の埋め立てをみんなの声が集まれば止めることができるかもしれないの。名前とアドレスを登録するだけでできちゃうから、ホワイトハウスにこの声を届けよう〉との言葉は、これまでとは桁外れの反応を引き起こした。

 520万人のフォロワーを抱えるローラの影響力は絶大で、18日15時ごろには署名はホワイトハウスが対応することになっている10万を突破。同日20時時点で12万8000を超えた。その後も止まることなく増え続け、1月4日現在では17万筆を超え、「We the people」のトップページに掲載されるまでになっている。

 もちろん一方で、ネトウヨからは総攻撃を受けた。ローラのもとには「反日」「芸能人風情が口を出すな」という声が大量に寄せられ、百田尚樹は自身の小説の登場人物になぞらえ、ローラのことを「牝ガエル」呼ばわりするというゲスにもほどがある攻撃を加えた。いや、ネトウヨだけじゃない。ホリエモンなどの冷笑系新自由主義者や空気を読んで権力にすりよっているコメンテーターやタレントからも「勉強不足」「操られている」「セレブ気取り」「CMにでているのに無責任」など、批判を受けた。

 だが、こんな卑劣な攻撃でローラの活動を止めることはできないだろう。そもそもローラの社会貢献に対する意識は、バラエティ番組でブレイクするよりはるかに前から、もち続けているものだ。デビュー当時から「貧しい子どもの役に立ちたい」という強い意志を抱き、災害時に被災地に炊き出しボランティアに行ったり、日本ではまだ意識の低いプラスチックゴミ問題についても早くから声をあげたりしている。ローラが、社会問題に広くアンテナを張り勉強していることは明らかだ。

 今年8月にユニセフのイベント参加し1000万円に寄付したことを報告した際、ローラはこう締めている。

〈何をするために生きているか何をしないといけないか冷静に考えて自分の感情を信じて生きて行こうと思います。リスクがあっても嘘のない、人にとっても地球にとっても幸せが続くことに精一杯力を注いで頑張っていきたいです〉

 こんな覚悟を持ったローラが、身過ぎ世過ぎで権力にしっぽを振るコメンテーターや頭の悪いネトウヨの卑劣な言葉に屈するわけがない。実際、今回の辺野古問題について、世論は圧倒的にローラの味方だった。そして、ローラに対する攻撃も含めて、メディアがニュースとして大々的に取り上げたことで、辺野古への土砂投入強行という安倍政権の蛮行が、普段は政治のニュースに興味のない人たちにも届くことになった。

 この波及力は、やはりローラという存在があってこそのものである。芸能人が積極的に政治的発言を行っていくことの重要性、そして、芸能人の政治的発言に対して圧力を加えたり、揶揄して貶める動きに抗っていく必要性を改めて再確認させてくれたその功績を讃え、ローラに「芸能人よく言った大賞」を贈りたい。

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