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松本人志がネットニュースの切り取り報道を批判! でも過去の発言内容をごましているのは松本のほうだ

 オリエンタルラジオの中田敦彦から“大御所”という表現でその支配構造を揶揄された松本人志だが、例の『ワイドナショー』(フジテレビ)の誤報問題でも、その“大御所の力”ってヤツを遺憾なく見せつけた。

 創作ネタツイートの宮崎駿監督引退宣言集を本物だと思い込んでそのまま報道、松本らがそれを前提にさんざん宮崎監督のことをからかってしまうという失態を演じたはずが、昨日の『ワイドナショー』謝罪放送によって一転、なぜか“いさぎよいヒーロー”になってしまったのだ。

 それはもちろん、放送後、スポーツ紙のサイトをはじめとするマスコミが「次起きたら降りる」という松本の番組中の発言を一斉に取り上げ、その態度を称賛したからだ。スポーツ紙は松本の発言をこんなふうに紹介していた。

「スタッフの責任に丸投げするのは嫌なんですよ。信じてしゃべるしかないんですよ。知らんわっていうのは嫌いなので、今度、こういうことがあった時は『ワイドナショー』を降りようと思っています。マジです」(「スポーツ報知」)

 たしかにこれを読めば、「さすが松ちゃん、いさぎよい!」と思うのは無理もない。でも、これ、いさぎよさげに聞こえる部分を抜き出しているだけで、実際の松本の発言や態度はいさぎよさとは正反対。責任転嫁と言い訳に満ちた相当にカッコ悪いものだった。

 そもそも、この謝罪放送は、フジテレビの秋元優里アナウンサーが「5月28日放送の『ワイドナショー』において(略)紹介しましたフリップの内容は、宮崎氏本人の発言でなかったことが明らかになりました」という謝罪文を読み上げる形で始まったのだが、秋元アナが「深くお詫び申し上げます。大変失礼いたしました」と謝罪を締めるまで、画面に映っていたのは秋元アナ、東野幸司、犬塚浩弁護士、芸能リポーターの長谷川まさ子、女子高生タレントの瀬間彩海の5人のみ。松本は完全にフレームから外れていた。

 で、秋元アナの謝罪文を受けて東野が「申し訳ございません」と繰り返した後、「松本さんもちょっとね」というフリで、ようやくカメラが切り替わり、まるで外部のご意見番のような体で松本が映し出されたのだ。松本は単なるレギュラーというだけでなく番組HPの紹介に「松本人志と東野幸治が送るワイドショー」とあるように “番組の顔”、しかも、嘘の引退宣言集に乗っかって、さんざん宮崎監督をいじり倒していたのに、なぜかまったく謝罪を免除されていたのである。

 その後、松本はくだんの「次やったら降板」宣言を始めるのだが、これも実際の発言内容は以下のようなものだった。

「こういうことがあったときに、あれですよね、でもなんかこう、スタッフの責任に丸投げすんのは僕はやっぱりあの、嫌なんですよ。いや、これ本当にあの正直言うと、知らんがなですよ。だって、我々は与えられた情報をしゃべるしかないので、それでまあ本番中もこういう、事前にあのフリップを見たわけでもないですし、僕はまあそのそこまで詳しいわけではないから、まあね、ああ言われると我々はそれを信じてしゃべるしかもうないんですよ。んー、で、これをもしやめるならば、我々はもっと東野も俺も何時間も前にスタジオに入って、ニュースを全部決めて、文言も全部確認して、裏取りもしてってやらないといけない。で、そんなことできるわけないし、我々の仕事ではそれはないので。なんですけど、だからといって、我々は知らんわ~っていうのは僕は何となく嫌いなので、どうしようかなーと思ったんですけど、今度もしこういうことがあったときは、もう僕は『ワイドナショー』を降りようと思ってるんですよ」

 そう。「スタッフの責任にすんのは嫌」「僕は知らんというのは嫌い」とか言いながら、「正直いうと知らんがなですよ」「与えられた情報」「ああ言われると我々はそう信じてしゃべるしかない」と思いっきり言い訳しまくっていたのだ。

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