しかも、日テレはこの件で、社内に異常とも言える箝口令をしいていた。青山が『NEWS ZERO』メインキャスターを降板したことはもちろん、異動のことすらも知っている社員はほとんどいない状況だったという。
さらに、この期に及んでも日テレは青山の事件はおろか、降板すらも認めようとしていない。きょうの記者発表会でも、青山が降板したことについては一切説明がなかった。
また、本サイトは日テレに対し、青山の異動の事実や、『NEWS ZERO』メインキャスター就任の取りやめは女性問題が理由ではないかなど複数の質問をぶつけたが、その回答は以下のような素っ気のないものだった。
〈番組制作の過程についてはお答えしていません。
異動については報道出身の前任者がグループ会社へ転出したため、
その後任としてグループ推進本部に異動したものです。〉
青山は今年4月に安倍首相とのパイプの太さを誇示する内容の『恩讐と迷走の日本政治 記者だけが知る永田町の肉声ドキュメント』(文藝春秋)を出版するなど、政治部きっての安倍番として、日テレは国会官邸キャップを務めさせていた。そして、『NEWS ZERO』のメインキャスター就任で本格的に報道の顔にしようとするべく、今年5月には中居正広が出演する人気バラエティ番組『ナカイの窓』にまで出演させ、本人も嬉々として“安倍首相との深い仲”とアピールしていたほど。そんなスター記者を、このタイミングで報道局からグループ推進本部に異動させたことの理由が「前任者がグループ会社へ転出したことの後任人事」であるなどとは、信じられるわけがない。
ようするに、日テレはいまだに、青山の事件も、青山を『NEWS ZERO』のメインキャスターに据えようとしていたキャスティングも、すべてなかったことにしようとしているのだ。
そもそも、日テレが青山を『NEWS ZERO』のメインキャスターにする予定だという情報が出てきた段階から、「ほんとうに青山で大丈夫なのか」という声が業界では囁かれてきた。というのも、今回の女性局員へのセクハラ事件以前から、青山には女性スキャンダルの噂が絶えず流れていたからだ。同じ報道部に所属する女性記者と結婚・離婚した後、2011年には同じく日テレのアナウンサーと再婚しているが、青山の「女癖の悪さ」は局内でも有名だったという。