3月3日に東京で行われた「納税者一揆」の模様
「国民の財産を横流しするな!」「嘘つき佐川を罷免しろ!」「安倍の逃げ切り許さない!」
霞が関の官庁街に“怒り”の声がこだました。3月3日に都内で行われた「モリ・カケ追及第2段 国税庁包囲&納税者一揆デモ」に集まった参加者の数は、前回2月16日の「納税者一揆」を上回る1500人(主催者発表)。「虚偽答弁で昇進するな!佐川は辞めろ」「国民なめるな麻生・安倍」などと書かれたプラカードを掲げた人々は、まず、財務省・国税庁を取り囲み、その後、銀座の街をデモ行進した。
参加者の男性は「自分たちは文書偽造までしておいて、何食わぬ顔で国民から税金を取っているなんて、とてもじゃないが許せない」と心境を吐露。この日ために東北地方から手弁当でやってきたという女性は「娘からも『一家を代表して抗議してきて!』とエールを送られました」と本サイトに語った。
「麻生はふざけた答弁やめろ!」「ふざけた国会答弁許さない!」というコールが繰り返されるなど、政府側のごまかし答弁に対する怒りも噴出した。当然だろう。森友問題をめぐっては、昨日、朝日新聞が国有地売却をめぐる決済文書の重要箇所が書き換えられた疑惑をスクープ。文書を確認したという朝日によれば、森友側との契約当時の文書には「特例的な内容となる」「学園の提案に応じて鑑定評価を行い」「価格提示を行う」などの文言が記載されていたというが、問題発覚後に国会議員らに開示された文書では、それらの文言が削除されていた。〈複数関係者によると、こうした内容の変更は、昨年2月に朝日新聞が問題を報じた後に行われた疑いがある〉(3日付朝刊)という。
「納税者一揆」を主催した市民団体「森友・加計問題の幕引きを許さない市民の会」の発起人である醍醐聰・東京大学名誉教授は、デモの終了後、本サイトの取材に対してこう語った。
「国会議員に開示した文書とオリジナルの内容が違うということは、まさに偽造されたということでしょう。さらに元は『価格提示を行う』と書かれていたというのだから、『事前交渉はない』と言ってきた佐川氏の虚偽答弁の確たる証拠になります。しかも、公文書偽造となれば佐川氏一人でできることではない。財務省ぐるみで、意図的に“情報隠し”が行われたのでしょう。これは明らかに証拠隠滅罪であり、犯罪と言っていいと思います。私たちはすでに佐川氏に対して証拠隠滅容疑で検察に告発し、受理されていますが、大阪地検もいい加減ちゃんと捜査するべきです」