自由民主党2017年衆院選特設サイトより
リテラが国政選挙の投開票前にお届けしている極右候補者リスト「ウヨミシュラン」。今回の衆院選でも、日本を戦争に引きずり込む民主主義の敵をあぶり出してやろうと、候補者の過去の言動をチェックし始めたのだが、これがまあ、「自民、維新、希望は全員じゃないか」と思うくらい“極右”だらけ。
憲法改悪で戦争扇動を目論み、過去の戦争犯罪を否定するのは当たり前。報道の自由を否定する者、女性蔑視や外国人差別を扇動する者、国民の生存権を国のために命を捧げる者、愛国教育推進者、そして朝鮮人虐殺につながるようなヘイトクライムを扇動する者……。
そこで、今回は、壊滅状態の維新、希望は無視して、自民党にしぼって、とりわけトンデモない極右議員を30人ピックアップすることにした。思想の危険性、影響度、ヘイト度、キャリアなどを総合的に加味して、本家のミシュラン同様、☆3段階で評価してみた。
総選挙後には改憲論議が始まるのは確実と思われるが、まだストップをかけるチャンスは残されている。日本をグロテスクな「戦前」に引き戻さないためにも、ぜひ、参考にしていただきたい。
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●北海道6区:今津寛 ☆
7期前職のベテラン政治家だが、その主張は自衛隊を軍隊化する憲法9条改正論、永住外国人の地方参政権付与反対、夫婦別姓反対などなど、極右オヤジそのもの。現役首相の靖国参拝を求める自民党「平和を願い真の国益を考え靖国参拝を支持する若手国会議員の会」会長も務めた。しかし、なかでも一際トンデモなのが、2015年、成人年齢の引き下げを議論する党の特命委員会での「高校生がセーラー服を着て産婦人科に入り、子供をおろすことができるというのは世間だれもが認めないだろう」との発言。高校生の望まぬ妊娠に対し、人工中絶を否定したことだ。自民党と立憲民主党候補による一騎打ちの選挙区だけに注目したい。
●宮城6区:小野寺五典 ☆☆
防衛大臣の小野寺氏。前任(厳密には前の前)の稲田朋美氏があまりにアレすぎて霞んでいるが、この人も強烈なタカ派であることを忘れてはならない。実際、8月10日の閉会中審査では、北朝鮮がグアムに向かってミサイルを発射した場合に「米側の抑止力・打撃力が欠如することは、日本の存立の危機に当たる可能性がないとも言えない」として集団的自衛権を行使できると答弁。3月には党検討チーム座長として「敵基地攻撃能力」保有を検討すべきとの提言を提出している。北朝鮮を挑発するような言動を繰り返す防衛相こそ、日本を戦争という「国難」に導くのではないか。