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筑駒出身AV男優・森林原人に寄せられた女性たちの性の悩み! 多かったのは「AV脳」と「セックスレス」

 そんな人生を歩んできた彼は、セックスが心にもたらしてくれるポジティブな変化をこのように語っている。

〈僕は人一倍コンプレックスの塊です。そのコンプレックスの種をどうにかしたいと思い、整形をしようかとか、いっそいなくなってしまいたいとか、いろんな方向でいろいろと考え悩みました。(中略)そんな僕が、セックスで相手と溶け合う瞬間は、自分のすべてを相手が受け止めてくれているように思え、それが勘違いだとしても、僕は僕でいいんだと思い込めて、許せ、受け入れることができます。まぁ言うほど悪くないじゃん自分も、と。どれだけ自分を嫌いになっている時でも、どれだけ嫌なことがあっても、将来に不安を感じどんよりした気持ちになっても、セックスで溶け合った瞬間、それらがとりあえずはどうでも良くなるほどの絶対的な全肯定感に包まれます〉(前掲『偏差値78のAV男優が考える セックス幸福論』)

 ただ、セックスによって一瞬は孤独が解消されたと感じたとしても、それは虚像でしかないし、その行為が相手を傷つける可能性も大いに孕んでいるということもまた、彼は理解している。『AV男優 森林原人のイケるSEX』で、森林はこのように語っている。

〈でも、この救われた気持ちは勘違いだということも承知しています。「どれほど相手とひとつになれるいいセックスをしたとしてもわかり合えているわけじゃない」というのと同じで、人と人はつながれた気になっても、それはあくまでも一瞬の出来事で、だから儚く脆く、なかったかのように幻となり、その一瞬が嘘だった気すらしてきてしまう。そんな風に人と人は決して掴めない絆を求め続けながらも、同じところで悩み、つまずき、傷つき、嫌になってしまう〉

 アダルト誌などで執筆活動をしているライターの井川楊枝氏による著書『モザイクの向こう側』(双葉社)によれば、現在のAVでは、男優が童貞であったり早漏であったり、はたまた、プロの男優ではなく素人の男を使ったりといった企画がトレンドであると語られている。これに対し井川氏は前掲書のなかで〈ともに女性慣れしていない男を意味するキーワードであり、それだけ今の購買者が草食化している証かもしれない〉と分析していた。

 森林が人気を集め、多くの監督から引っ張りだこになっているのは、苦い青春を送ったがゆえにそういった新しい感覚をもちあわせた、業界においては稀有なAV男優だからなのだろう。

最終更新:2018.10.18 05:40

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