たしかに、このキムタクのラジオ番組は2017年からも「SMAP」がついたタイトルのまま、放送され続けるらしい。しかし、それはキムタク1人がジャニーズ事務所に恭順の意を表したため、SMAPという名前の使用を許されたということにすぎない。
逆に、ほかのメンバーはそれまで出演してきたラジオ番組のタイトルも変更せざるを得なくなった。「稲垣吾郎のSTOP THE SMAP」(文化放送)は「編集長 稲垣吾郎」。「中居正広のSome girl’SMAP」(ニッポン放送)が「中居正広ON & ON AIR」。草なぎ剛と香取慎吾の「SMAP POWER SPLASH」(bayfm)は「ShinTsuyo POWER SPLASH」と、それぞれ“SMAP”の名を外された。
こんな状況で、キムタクはSMAPの何を守るつもりなのか。「自分は変わってない」と自らの正当性を主張し続ける木村、「何が正解だったかわからない」と迷いを吐露する中居。2トップとして、SMAPをひっぱってきたふたりだが、どちらがSMAPを愛していたのか、明白ではないか。
中居自身もそのことへの複雑な思いがあるのだろうか。この日のラジオではキムタクをかばいながらも、こんなことも語っていた。
「僕は前ばっかり向けるタイプじゃなくて、自分の足跡、どこで脱線したのかなとかどこで道草くったのかなとか確かめながら、僕は前に進みたいタイプなんでしょうね」
前ばっかり向けるタイプじゃない。これは明らかに、キムタクが生謝罪で繰り返し語った「前を向いて進みたい」を意識しての発言だろう。
番組の最後、中居は「勝手ながら、締めさせていただきたいと思います。声はらせていただきますね」と前置きし、「しんごー、つよしー、ごろー、きむらー、スマップー」と大きな声で叫び、「じゃあね、バイバイ」と別れを告げた。
(本田コッペ)
最終更新:2017.11.15 05:38