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ピース綾部のNY進出にも同じ理由が!? ダイノジ大谷が“コンビ格差”に悩み自殺未遂を起こした過去を告白

 しかし、「エアギター世界一」というキャッチーな肩書きが大地についたことにより、皆の視線は自分ではなく大地に集中するように。それ以降はコンビとしてではなく、相方にはピンの仕事の依頼まで来るようになっていった。そんななか、さらに大谷を追いつめる事件が起こる。

〈その少しあと、ちょっと先輩芸人に誤解されたことがあって……。こちらとしてはそれを誤解だと考えてますけど、悪い印象を持たれたことから、ある番組を干されちゃったんです。一週間前の台本には名前が入っていたのに、二日前になって急に名前がなくなったんですね。それはどうもその先輩が(中略)共演はNGだと言ったそうで。それを聞いたときには顔面蒼白になりました。「とりあえず何年かけてでも誤解を解いていきましょう」って当時のマネージャーが言ってくれたんですけど。家に帰っても心の中はザワザワしてました〉

 この時の先輩芸人とのトラブルに関しては大谷側が一方的に悪いというものではなく、音楽イベントにおけるギャラに関して会社の人との連携がうまくいかず、後輩のギャラ未払いが生じていたことだったという。

 そんななか、ついに事件は起きた。

〈次の日は劇場の出番があったんですね。妻に見送られて家を出て、そこから記憶がないんですよね。自分で記憶を変えてるところがあるのかもわかんないけど、ハッと気づいたら、いつもランニングしていたコースにある廃墟化していたビルの屋上に立ってたんです〉

 そのときの心境について彼はこう続ける。

〈ハッと気づいた瞬間、これはいま、すごくヤバい状態だって理解したんでしょうね。吸い込まれていくような感じでしたから。目を閉じてその場でへたり込んだら、涙があふれてきて、止まらなくなったんです。
 そのときは、とにかく楽しかったことを思いだそうとしました〉

 彼の命を救った「楽しかったこと」はこんな他愛もないことだったという。

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