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バッシングの一方で急増! 不倫する女性たちが告白する本音と日常とは? 逆に家族円満になったケースも

 製薬会社に勤務している室井さやか(仮名)さんも同様のケースである。室井さんは夫の浮気を知った後、「目の前が真っ暗になって、足元から暗闇に吸い込まれていくような感じ」がしたと語るが、その怒りを友人にぶつけたところ、「さやかさん、それならあなたも浮気すればいいじゃない」と返され、自分も浮気することを決意する。

 そう思ってみたものの、かつてであれば相手も見つからないし、そう簡単に不倫に踏み出すこともできなかったわけだが、SNSが普及した現在では状況は大きく変わった。個人情報の検索ができるFacebookのようなSNSを使えば、連絡の途絶えていた元カレと再度コンタクトを取ることも容易であり、見ず知らずの相手との出会いでない分さらに浮気へのハードルは下がる。実際、室井さんもFacebookを使うことで元カレ6人と再会している。

 こういった話を聞くと両ケースとも、もうこれまでのような夫婦生活を送ることはできなさそうに感じてしまうが、水田さんも室井さんも夫婦の不倫により離婚にはいたっていない。むしろ、それがガス抜きになり夫婦生活の継続が保たれている側面もあるようだ。

 その最たる例が、メーカー勤務の麻田裕子(仮名)さんのケースだ。結婚して専業主婦になり幸せになった人が周囲におらず、働くことが好きな自分は会社勤めを続けたいと思っていたが、夫側の家族は麻田さんのそのような考えを良しとせず軋轢が生まれてしまう。

 とくに、子どもが生まれてからは、夫と両親から「保育園に子どもを預けるなんてかわいそう」「結婚したのに働いているなんてみっともない」と言われるも、彼女は頑として仕事を辞めなかった。心労で10キロ痩せながらも、育児と仕事を両立する。当然のことながら夫とその両親からのサポートはほとんどなく、見かねた実家の母が助けに来てくれるような状況だった。

 そんな数年を過ごした後、子どもが4歳を過ぎてあまり手がかからなくなってきた頃、麻田さんはプロジェクトを共にした別会社の男性と浮気をする。その時は当然のことながら夫に対する罪悪感もあったのだが、それと同時に、また別の感情も湧いてきたという。

「あ〜これで私は人としてダメになってしまった……という自己嫌悪と罪悪感が襲ってきたのですが、その裏切りの対象が、私をさんざん苦しめた夫とその家族ですからね。それに、ハッと気が付いたら、心がすごく軽くなったんです。会社を辞めろとか、娘がかわいそうとか、社会通念で私を縛ろうとしていた夫たちに“ざまあみろ”と思ったんです」

 相手への恋心から不倫しているわけではない麻田さんは不倫を「密かなレジャー」と呼び、どんな相手と浮気関係になったとしても数回の肉体関係を結べば終わりになってしまう。彼女にとってあくまで基盤は夫と子どものいる家庭であり、浮気はその関係を維持し続けるための一種のガス抜きなのだ。麻田さんはこのように語っている。

「でも、浮気をしてから、あまり夫側の人を恨まなくなったし、ギスギスしなくなったんですよ。こういう形で“復讐”した気持ちになって、心が軽くなったんでしょうね」

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