しかもこのドラマ、放送時は「ほんとうに解散発表するのでは?」とフジに問い合わせする人たちも続出したらしいが、それだけメンバーが語る「解散」の内容がリアルだったのだ。実際、このドラマは台本が存在せず、すべてアドリブだったのだという。
「解散騒動の渦中」にあると仮定されたなかで、メンバーは何と答えていたのか。──たとえば今日、生放送では沈黙を貫いた草彅は、こんな話をしている。
「でもホントにね、SMAPじゃなかったらドラマなんか出れてなかったと思うし、絶対主役なんてできてなかったね。帰るとこがあるからがんばれるって感じだよね。それがないと、ドラマとかスケジュール耐えられないかもしんない(笑)。すげえキツくなると……心折れそう」
SMAPという国民的グループにいるからこそ主役を張ることができる……。これは草彅の正直な感想なのだろう。同じように稲垣吾郎も、自身が起こした道路交通法違反と公務執行妨害による逮捕劇を振り返るかたちでSMAPへの感謝の言葉を語っている。
「その昔、ぼくがねメンバーに迷惑をかけたときに、ホントにみんなのありがたみとか存在のでかさっていうのはわかったし、それ以来ね、そのことは忘れたことは一度もないんだけど、だからSMAPのメンバーでいられるってことは、ぼくは本当に感謝しているんですね」
しかし、「解散」については、稲垣はこんなことも言っていた。
「まあでも、もしも誰か、このグループでいることが居心地が悪かったり辞めたいなと思っているんだったら、悲しいけど、ぼくには止められないことですよね」
ドラマの設定ゆえの感想だったのかもしれないが、稲垣の性格を考えるとこれは本音であるような気もする。だが、稲垣のこの言葉をよりリアルにしたのが、香取慎吾のコメントだろう。
ドラマ内で香取はSMAPのことを、「そりゃ好きですよ。SMAPのことは大好きです。ファンでいてくれる人もたくさんいると思うけど、たぶん、ぼくが世界でいちばんSMAPのこと好きです」と語る。しかし、つづけて出てくるのは、こんな言葉だ。
「でも、SMAPがなくなっちゃうなら、まあ、仕方ないかなあ……とも思います。他のメンバーとか、エライ人たち、エライ大人の人たちが解散と言うなら、ぼくだけじゃどうしようもないし」