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赤川次郎が安倍政権におもねる大新聞とSEALDsバッシングの「週刊新潮」に「ジャーナリズムの恥」と徹底批判

日本のジャーナリズムのあり方について言及する赤川次郎(画像はミステリー総合ポータルサイト「ミステリーワールド」より)


 安保法制の問題が象徴的だったように、いまや新聞メディアは、政権の言いなりとなった読売新聞や日本経済新聞、「両論併記」病を罹患した朝日新聞(詳しくは過去記事)、ジャーナリズムを放棄したネトウヨ機関紙・産経新聞といった具合に、国民の「知る権利」さえ守ろうとしていない。

 こうした新聞メディアの体たらくに、作家からも嘆きの声が上がっている。

〈戦時下を生きた人々から「今はあのころとそっくり」との声が上がる中、私たちは戦時中の新聞、雑誌などのメディアがどんな報道をしていたか、見直すべきだ〉

 こう述べたのは、ミステリー界の大御所作家である赤川次郎氏。赤川氏は既報の通り、「あまりにも状況がひどすぎるので、黙っていられなくなった」(集英社「すばる」8月号)といい、これまでも度々、安倍政権批判を行ってきた作家のひとり。今回は東京新聞「新聞を読む」のコーナーに『「痛み」に寄り添う報道を』(10月25日付)という原稿を寄稿、東京新聞の紙面を取り上げながら、最近の報道の歪さを明かしている。

 まず、赤川氏が〈最近最も印象的〉だったとして紹介したのは、「そうだ難民しよう!」というコピーがついたシリア難民を中傷したヘイトイラストの一件だ。

 この卑しい差別心に満ち満ちたイラストは、はすみとしこという漫画家がFacebookに投稿し、拡散されたことで批判を浴びた。東京新聞は名物企画「こちら特捜部」で「「人種差別」世界が非難」と題し、10月10日に大々的に報じたが、赤川氏はこの問題を強い言葉で論難する。

〈戦火に追われて故郷を捨て命がけで逃れなければならなかった人々の「痛み」を、この漫画家は全く分かっていないのだろう。しかも他人の写真をそのままなぞってイラストを描くとは、漫画家としての矜持すら持ち合わせていないのか〉

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