そして、現在では手口はさらに巧妙化。「アサヒ芸能」15年8月13日号(徳間書店)では、あるJKコミュ店について「店側は警察の動きを警戒しているのか、約3ヶ月ごとに豊島区や新宿区内で移転を繰り返しているようだが、それでも店先には常に行列ができている」と報じられている。
また、他の報道では、看板を出さず空き店舗を表す白看板状態で営業している店や、電話1本で女子高生を派遣するシステムの「無店舗型」も増え始めているとの証言があり、締め付けが厳しくなるにつれて、遂には警察の目の届かないところにまで潜り始めてしまっているという。
本稿冒頭で挙げた愛知県の条例をはじめ、14年には千代田区が客引きを禁止する条例を出したり、15年1月からは18歳や19歳であったとしても“高校生”がJKビジネスに関わっていた場合補導の対象になるよう東京都が条例を改正したりと、行政も悪質なJKビジネスの撲滅に向け努力はしているのだが、実を結んでいないのは、これまで説明してきた通りだ。
しかし、そもそもJKビジネスのオーナーたちはなぜここまでJKビジネスに固執するのだろうか? 秋葉原のJKコミュ店のオーナーはその理由をあっさりと説明する。
「とにかく、女の子を扱う商売の中でJKは一番客がつくからだよ。女子高生というだけで、いくらでも客が集まってくる」
実際、筆者が取材した、別のJKビジネス店の常連客は「女子高生以下じゃないと興奮しないからね。女子大生なんてただのおばさんでしょ。JKの体臭嗅ぐと「生きてる」って感じがするんだよ。本音をいえばJC(女子中学生)だとより最高なんだけどさ」といったうえで「条例で捕まるのはこわいけど、女子高生とやれるならそんなことはどうでもいい」と断言していた。
ようはこういう客が大量にいるということらしい。