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AKBを安倍首相と自衛隊に提供…注意!秋元康が愛国ビジネスを展開中

 また、今年7月に集団的自衛権を行使容認する閣議決定が行なわれた直後から、AKB48の“ぱるる”こと島崎遥香が出演する陸海空自衛官募集CMが開始されたことも話題となった。

〈自衛官という仕事、そこには大地や海や空のように果てしない夢が広がっています〉という安っぽいキャッチコピー。集団的自衛権行使や日米防衛協力指針見直しによって、“果てしない悪夢”すら生じかねないわけだが、塩対応で知られる島崎が珍しいほどの笑顔で「ここでしかできない仕事があります」と締めくくるCMに目を輝かせてしまう男子は少なくないのかもしれない。

 CM開始のタイミングにあわせて、全国の高校3年生のもとに自衛隊募集の案内が続々と届いたのもキナ臭さが漂う。島崎は、防衛省が編集協力している自衛隊オフィシャルマガジン「MAMOR」(扶桑社)11月号の表紙にも登場しており、もう露骨すぎる展開だ。

 先月末には政府広報「成長戦略でチャレンジ!日本」にAKB48が登場、メンバー8人が医者や農家や若女将のコスプレで〈若者のみなさんへ 羽ばたくチャンス拡大中。〉と訴える広告を打った。そこには、有効求人倍率の上昇や賃上げ率が過去15年で最高だとアベノミクスの効果が訴えられているが、増加している求人の内訳は非正規ばかりだし、賃上げの恩恵を受けているのは大企業のみという現状。今年「大人AKB」を期間限定で雇ったり、「バイトAKB」プロジェクトを始めたりしている彼女らこそ、雇用の流動性を体で知っているはず。

 さらに、今年5月には、AKB48の握手会の最中にメンバーの川栄李奈と入山杏奈がのこぎりで切りつけられる事件が発生。アイドル業界全体に浸透した握手会目当てでCDを大量購入させる手法や、ハグをはじめとした握手に留まらない「触れ合い」など、アイドルの商法についてまで問題が派生した。しかし、この事件において私がもっとも嫌悪感を覚えたのは、事件後に秋元康が記したコラムだった。凶行に憤りつつも、読売新聞の連載コラムにこう書いた。

 事件に遭ったことでAKB48の未来に壁が立ちはだかったとし、「壁を乗り越えるでもなく、迂回するでもなく、突き破って進んだのは、川栄、入山を始めとするメンバー自身だった。『夢をあきらめるわけにはいかない』。その信念から傷ついた彼女たちは立ち上がり、前に進んだ」とした。

 出来事を全て物語化してマネーに変えてしまう達人は、のこぎりで切りつけられた事実をも「夢」で乗り越えるという物語に作り変えてしまった。そりゃあ、自衛隊を「果てしない夢が広がっています」と誉め称えられるわけだ。彼の脳内では、トラブルや困難は全て夢に転化できるのだろう。

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