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突如終了『テラスハウス』も?“やらせは当然”リアリティ番組の実態

 さらに、TOKIOが司会をつとめ、1999〜2003年まで放送されていた高視聴率リアリティ番組『ガチンコ!』(TBS系)でも、やらせの実態が出演者によって内部告発されている。

 問題となったのは、番組内の企画「ファイトクラブ」。ボクシング元世界チャンピオンの竹原慎二がプロボクサーをめざす少年たちを指導、プロテストを受けるまでをドキュメントとして追いかけ、番組の目玉企画となっていた。しかし、これも出演者がやらせであることを「FRIDAY」(講談社)01年10月26日号で告白。たとえば、番組内で「1週間の合宿」と銘打ちながらも、実際は「本当は1泊2日」しか行われていないことなどを証言しているが、加えて“台本の存在”までをも暴露している。

「もちろん、この番組は普通に台本とかあって、台詞は一から十まで決まってますよ。(中略)だから、間違えたら何回でも撮り直してます」「自分たち、いっつもガラ悪そうにヤル気なさそうにしてなきゃいけないんですよ。(中略)もう、そういうの、やっててホントいやなんですよ」(証言より)

 すべての台詞が決められていた──。彼の証言が正しければ、一体、何が“ガチンコ!”なのかさっぱりわからないが、こうしたリアリティ番組のやらせ問題で最悪の結果を生んでしまったのが、『愛する二人別れる二人』(フジテレビ系、98〜99年放送)だろう。

 この『愛する〜』は、素人の夫婦が登場して不満をぶつけ罵り合い、結婚を継続するか離婚を決意するかを選択するという内容。ときには夫婦が感情を爆発させてつかみ合いの喧嘩になったり、愛人が登場するなど、中身が過激になるほど視聴率はうなぎ登り状態となっていた。だが一方で、週刊誌では出演者やスタッフであるリサーチャーらによるやらせ告白も噴出。ニセ夫婦の“仕込み”から、妊婦という設定の女性がじつは妊娠していなかったりなど、疑惑のオンパレードだった。そして、ついには番組にやらせ出演していた女性が自殺していたことが発覚。このことがスポーツ紙で取り沙汰されると、フジテレビは番組打ち切りを決定した。……しかし、こんな大きな事態を招いても、フジテレビ側が打ち切りの理由として認めたのは、自殺した彼女が出演したとき夫婦ではない男性を「夫役」としたことのみだった。

 本来、リアリティショーというのは、素人が台本のない状況でどんなふうに振る舞うかをドキュメントのように追いかける娯楽番組のこと。 “やらせ疑惑”が巻き起こっても、いずれの番組も「やらせではなく演出の範囲内」という一言で片づけようとするが、演出を強要し、ましてや台本が存在すれば、それを“ガチのドキュメント”“リアリティ番組”と謳うのは視聴者を欺く行為だ。

 ちなみに、前出の『ガチンコ!』の「ファイトクラブ」の内幕を暴露した出演者によれば、「一度FRIDAYに(ヤラセ疑惑が)出てからはスタッフも慎重になって、最近は俺らにも台本を渡さないし(中略)これ(台本の現物)が出たら、もう番組が終わる、って言ってましたよ」とぶっちゃけている。

 放送開始から約2年、ようやく人気に火がついた矢先の『テラスハウス』終了も、やはり週刊誌によるやらせ報道が大きく影響しているのだろうか。果たして、『テラハ』はリアルなのか、やらせなのか。そして、番組終了後に出演者による暴露は展開されるのか。まだまだ目が離せない。
(水井多賀子)

最終更新:2014.09.16 07:30

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