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女性器専門学校開校? シニア世代が今さら女性のアソコ研究に夢中に

 いったいこの探究心はどこから?と不思議になるくらいだが、もっとすごいのが「週刊現代」だ。増刊号の「週刊現代Special」(8月5日号)を手に取ると、なんと表紙に「女性器『専門学校』を開校します!」というコピーが……。まさか講談社が女性器の学校をつくったのか? 驚いて中をあけたら、ただの袋とじ企画だったのだが、しかし、探究心は「ポスト」以上。数学から理科、歴史、美術、そして保健体育と、様々な観点から女性器を研究しているのだ。

 まず数学では、「統計学による女性器の分類」。「ポスト」と同じように、大陰唇や小陰唇の長短・立体感・クリトリスの大きさなどをはじきだし、女性器を6つのタイプにわけている。ちなみに日本人に一番多いのが、大陰唇56〜67mm/小陰唇47〜57mm/クリトリス3〜5mmの「チューリップタイプ」で、その特徴は「見た目は小造りだが中は深く、狭い」、「名器の持ち主」だという。次に理科では、湿度計を用いて膣内の湿度を測定しているのだが、正常時が88%だとすると、興奮時は98%に上昇することが判明したとか、興奮時の糖度を測定すると7%で、これはニンジン以上、レモン以下の糖度だとか、もはや目的さえわからないくらいマニアックな実験が次々と行われていく。

 歴史では、戦前から現在までの、日本女性の女性器の変化を検証。それによると、戦前の女性は「和式便所や井戸端などでかがむ姿勢をよくとった」ため、「摩擦で色が濃く」「大陰唇が薄めでクリトリスも未発達」で「締りはよかった」という。そして現在、日常生活が和式から様式に変化したことと比例し、上ツキだった女性器が下ツキになったというのだが、この分析は「ポスト」の調査結果とはまったく逆なのでは……。

 美術ではなんと、3Dプリンタでリアルな女性器を再現。ろくでなし子と同じように逮捕されるのではないかと心配になるが、「美術」だからきっと大丈夫なのだろう。そして、最後の教科である保健体育では、女性器を歓喜させるテクニックとして、女性が両足を閉じた状態で行う正常位「脚ピンゆらゆら」、腰は「55」を描くように動かす「膣55探訪」など、微妙なネーミングのワザがいろいろと紹介される。

 とにかく「ポスト」も「現代」もすさまじいくらいの探究心を見せており、今まで知らなかった事実や驚くような情報が満載なのだ。そういう意味では、 非常に丁寧に作られたよくできている企画なのだが、ただひとつ解せないのが、「ポスト」「現代」の読者である老人たちがこんな膨大な女性器に関する知識を仕入れて、ほんとうにそれを役立たせる機会あるのか、という点だ。そんな疑問を、知り合いの男性にぶつけてみると、こんな答えが返ってきた。
 
「いいのいいの。男はそういうのを読んでるだけで楽しいんだから」

 つまり、60歳、70歳のオジイさんたちが「女性器研究」を読みながら「86%の女のアソコは黒ずんでるだってよ、うひゃひゃひゃ」とか「ええっ、クリトリスは絶頂で3ミリ膨らむのか、すんげえ〜」とかいって喜んでるってことか。
 
 お前ら、いったいいくつまで中学生なんだよ!?
(羽屋川ふみ)

最終更新:2014.08.18 09:58

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