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『妖怪ウォッチ』効果 いま小学生の間で岡山弁が大ブーム!

 たとえば、「いんぎょちんぎょ」。これだけ聞いても何のことやらさっぱりだが、響きはなんだかかわいらしい。「ちぐはぐな」「不揃いな」といった意味やボタンを掛け違えた状態のことを指すそうだが、ボタンを掛け違えているキャラに、コマさんが「あー、いんぎょちんぎょズラ」と言っている姿を想像すると、ほっこりしそうだ。

 また、「何を食べているの?」を岡山弁で言うと「なんたびょん?」になる。もとは「何を」が「なにゅー」に、「食べている」は「たびょーる」に変わり、疑問形の「の」も「ん」になるので、「なにゅーたびょーるん?」となるのだが、これが短縮されて「なんたびょん」になるそうだ。しかも、尻上がりではなく、尻下がりに「なんたびょん!」と言えば、「食べるな!」という禁止の意味になるという。同じように、「なんみょん!」は「見るな!」、「なんしょん!」は「するな!」、「なんよん!」が「黙れ!」、「どこいきょん!」は「出かけるな!」という意味になる。字面や響きはかわいいが、イントネーション次第では恐ろしい言葉に変わるようだ。

 岡山弁はじゃんけんの掛け声も独特だ。普通は「じゃんけんぽん」だが、著者が小・中学生だった昭和30年代には、岡山市の男子は「リッチン・タア!」倉敷だと「チン・ガン・シェー!」が使われていたそうだ。今ではその掛け声を使う人も減っているようだが、著者の娘(1980年生まれ)が小学生のときも、ドッジボールで最初にボールを持つ方を決めるときだけは、「じゃんけんぽん」ではなく「ボールト・リッチン・タア」が使われていたという。妖怪の名前もほとんどがダジャレで決まっている『妖怪ウォッチ』なら、「ボールト・リッチン・タア」の掛け声もぴったり合うはずだ。

 ほかにも、鳥肌のことを「サムサム」と言ったり、すっからかんを「てっぱらぽー」と言うなど、思わず口にしたくなる言葉がたくさんある。もしかしたら、アニメでもコマさんの口から「もんげー」以外の岡山弁を聞くことができるかもしれない。そして、みなさんもそんなセリフをまねしていつの間にかつい岡山弁を口にしていたとしたら、それもきっと妖怪のせいなのね、そうなのね~♪
(田口いなす)

最終更新:2018.10.18 04:20

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