小学生相手に自衛隊の勧誘広報をするのは「子どもの権利条約」に反するのではないか
いや、「自衛隊員について詳しくなろう」という章だけではない。きわめつけはパンフレットの最後に載っている巻末資料だ。
「理想の未来を実現する多種多様なコース」というタイトルで、改めて自衛隊入隊のための11のコースの特徴と対象年齢が列挙され、こんな宣伝文句が掲載されていたのだ。
〈自衛官になるといっても、その進路は多種多様。「なりたい自分になる」ために、自分の適性や希望に合うものを探してみましょう。」
ようするにこのパンフ、『まるわかり!日本の防衛 はじめての防衛白書』というのが正式タイトルなのに、実際の中身は、企業の採用パンフレットや学校の入学案内とみまごう「自衛隊勧誘パンフ」になってしまっていたのである。
しかも、問題はこれが小学生への配布も前提に作られているということだ。
日本も含めた世界約200国が締約している国連の「子どもの権利条約」第38条3項には、〈締約国は、15歳未満の者を自国の軍隊に採用することを差し控えるものとし、また、15歳以上18歳未満の者の中から採用するに当たっては、最年長者を優先させるよう努める。〉とあるが、この国防省・自衛隊による小学生・中学生勧誘広報は、「子どもの権利条約」の理念に抵触する可能性さえある。
貧困層をターゲットにした露骨な隊員募集と経済的徴兵制の推進に加え、小学生にまでターゲットを広げて、国防意識を植え付け、実態とはかけ離れた餌をちらつかせながら将来の自衛隊入隊を勧誘する……この国の自衛隊はいよいよとんでもない集団に変えられようとしているのかもしれない。
(編集部)
最終更新:2026.06.29 08:11


