日本維新の会HPより
吉村洋文知事・松井一郎市長の維新コンビが暴走を繰り広げている大阪カジノに対し、府民の民意が示された。カジノを含む統合型リゾート(IR)誘致の賛否を問う住民投票の実施を求める署名運動が25日に活動期間を迎えたが、署名運動をおこなう市民団体は26日、住民投票実施の条例案を吉村知事に直接請求するために必要な法定数約14万6000筆を超える15万7716筆の賛同署名が集まったと公表。現在、署名の回収・確認作業がおこなわれているというが、27日には18万3719筆とさらに増加している。
大阪カジノをめぐっては、松井市長が2016年に「カジノに税金は一切使いません」などと説明していたにもかかわらず、昨年12月になってカジノ建設予定地の夢洲の土壌汚染対策費790億円を大阪市が全額負担すると発表するなど、市民・府民を欺きつづけている。こうした横暴な姿勢に対し、今回、府民は「住民投票によってカジノ誘致の賛否を府民に問うべき」と突きつけたのだ。
ところが、住民投票の賛同署名が法定数を超えたことについて26日の定例会見で問われた松井一郎・大阪市長は、さっそく、この示された民意を否定する発言をおこなったのだ。
今回の結果について毎日新聞の記者から質問を受けた松井市長は、「やっぱり(大阪カジノに)反対の方もいるんだろうなとは思う」と言い、「もう議会の議決を得て国に申請しているわけですから、そういうみなさんがいま懸念されている問題点、リスクをしっかりヘッジしながら進めていきたい」と発言。さらに記者が「国への申請に与える影響についてどう考えているか」を問うと、こんなことを言い出したのだ。
「影響? いまはもう事務的手続きで国といろいろやっていますから、そういうみなさんの思いというものはしっかり受け止めますけども、手続きになんらかの影響を与えるということにはならないと思います」
府民は住民投票の実施を求めていることが示されたのに、「影響はない」と言い切る──。挙げ句、松井市長はこうも述べた。
「手続きとしては、議会制民主主義のなかで議決をいただいて物事を動かしていくというのが、我々に与えられている使命」
ようするに、松井市長は今後、吉村知事に住民投票実施の条例案が直接請求されても、府議会で過半数を占める維新ならびに公明党の“数の力”によって否決すればいい、と考えているのだ。