首相官邸HPより
ロシア外務省がウクライナ侵略に伴って日本が科した対ロシア制裁への報復として4日に発表した「入国禁止リスト」が、ネット上で話題を呼んでいる。
このリストでは、岸田文雄首相をはじめとして松野博一官房長官、林芳正外相といった閣僚から、衆参の沖縄・北方問題特別委員会の理事のひとりとして今井絵理子・参院議員の名前も。このほか日本共産党の志位和夫委員長や立憲民主党の森裕子・参院議員など政治家41人がリストアップされている。また、読売新聞グループ本社の渡邉恒雄・取締役主筆から「週刊文春」の加藤晃彦編集長などメディア関係者、テレビでもおなじみの顔となった中村逸郎・筑波学院大学教授らといった学者、スポーツジャーナリストの二宮清純氏までが含まれている。このように入国禁止として名前を挙げられたのは63人におよぶが、ロシア外務省は人選の理由について明らかにしていない。
そして、ネット上で話題となっているのは、言わずもがな、あの人の名前がリストになかったことだ。そう。プーチンを「ウラジーミル」と呼び、「君と僕は同じ未来を見ている」「ゴールまで2人の力で駆けて、駆け、駆け抜けようではありませんか」とポエムを披露したこともある、安倍晋三・元首相だ。
当然、ネット上では安倍元首相の名前が入国禁止リストに入っていなかったことに対し「やっぱりな」という声があがったのだ。
〈しかしロシアの日本人の入国禁止リスト、あの今井絵理子すら入ってるのに安倍晋三が入ってないの本当に笑うわ〉
〈ロシアの出禁リストにナベツネや文春の編集長まで入ってるのに安倍晋三入ってないのマジおもろいな〉
〈志位和夫が選ばれて安倍晋三が選ばれないの分かりやすくて好き〉
〈同じ未来を見てるからな〉
〈早くロシアに行ってプーチン説得してくれよ安倍さん!〉
〈ほら安倍晋三さん!行くしかないでしょ!リストにもないよ?〉
こうした声があがるのは当たり前だろう。安倍元首相といえば、本サイトでも繰り返し指摘しているように、安倍政権下で安倍元首相はプーチン大統領と27回もの首脳会談をおこないながら、たんにプーチンに尻尾を振りつづける“プーチンの犬”としか思えないような姿勢を貫いてきた御仁。ウクライナ侵略がはじまった当初は「プーチンとしては(NATOに対する)不信感のなかで、領土的野心ではなく、ロシアの防衛、安全の確保の観点から行動を起こしているのだろう」(2月27日放送・フジテレビ『日曜報道 THE PRIME』)などと擁護まで展開していたからだ。
だが、安倍元首相が醜いのは、そのあとの発言だろう。ロシア軍による蛮行が報道されるにつれて反プーチンの世論がより高まり、安倍元首相も批判を口にするようになったが、その中身はプーチンを織田信長になぞらえて「織田信長に人権を守れと言っても全然通用しないのと同じ」などと言い出すトンチンカンぶりだ。