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安倍の代理で朝日記者が圧力をかけたインタビュー記事で安倍が「核共有」問題発言!一方、朝日記者には過去の誤報問題が浮上

「週刊ダイヤモンド」の記事に残っていた安倍氏の問題発言。それは、安倍氏が、核兵器禁止条約の締約国会議にオブザーバー参加しているドイツが実際にはアメリカの核を配備していると強調するくだり。そのなかで、安倍はこう断言しているのだ。

「実際に使用されるとなれば、核兵器を航空機で運んで投下するのはドイツ軍」

 この発言は必ずしも間違いではないが、明らかにフレームアップがある。というのも、ドイツが自軍の航空機で核兵器を投下することはありうるが、それはあくまでアメリカとの間で合意があったときの場合に限られる。仮にドイツ軍の飛行機を使うとしても、最終的な権限はアメリカにあり、いわば運ばされているようなものだ。それをあたかも自由に落としに行けるかのように語るとは。

 実際、「週刊ダイヤモンド」はこの安倍氏のインタビューを1ページ半掲載したあと、1ページを費やして「核共有」を解説するコラムを掲載。そのなかで〈核共有された核爆弾は、米大統領と同盟国首脳との間で合意が成立すれば、同盟国の航空機に搭載して目標に投下される〉としながら、続けて〈だが同盟国側が希望しても米国が拒否すれば、核は使用されない。逆に米国が核使用を決めても同盟国が希望しない場合は、米国の航空機を使って投下される。同盟国側には単独での使用権も拒否権もない〉と、安倍氏の発言が不十分であることを強調するかのように解説をおこなっている。

「安倍さんは実際のインタビューでは、核シェアリングのオペレーションをめぐる権限についてやりとりがあって、その部分を削除させようとしたのではないか。しかし、最終的には両者の話し合いで、一部を残し、こういう解説記事をつけることで、決着したのではないか」(出版関係者)

 この記事には、ほかにも引っかかる部分がある。インタビュー中、「核共有と非核三原則の間にはコンフリクトがあるのでは」と問われた安倍元首相が“「持ち込ませず」との間にコンフリクトがある”と認めながら、「議論することをタブー視してはならない」と主張するのだが、そのあと、安倍元首相は突然、とってつけたように「私は核共有すべきだなどとは言っていません」「質問するのであれば、正確に私の発言を知ってください」などとまくし立てているのだ。

 安倍元首相は今回、明らかに核共有を推し進める方向で「議論しろ」と言い出しており、「共有すべきだとは言ってない」などというのは“子どもの言い訳”に過ぎないのだが、これももしかしたら、という気がしなくもない。

 もちろん、今回の言論介入については、朝日新聞の調査と峯村氏の反論文で明らかになっておらず、「週刊ダイヤモンド」側が経緯を明らかにしていないため、詳細はわからない。

 しかし、安倍元首相が後になってメディアに圧力をかけて、記事をコントロールし、修正をしようとしていたことは明白な事実だ。そして、マスコミの世界には、こうした「報道の自由」を平気で侵害するような政治家の手足となって動く新聞記者やコメンテーターが山ほどいるということを忘れてはならないだろう。

最終更新:2022.04.16 07:33

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