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死者最多の大阪・吉村知事が「高齢者の生活圏がー」論の根拠を会見で追及され逆ギレ なら何も言わないと会見拒否ちらつかせ

死者最多の大阪・吉村知事が「高齢者の生活圏がー」論の根拠を会見で追及され逆ギレ なら何も言わないと会見拒否ちらつかせの画像1
大阪府HPより


 再び増加傾向に転じる可能性が指摘されるなど、まったく収束の見込みが立っていない新型コロナ第6波。とりわけ、全国トップの死亡者を出している大阪府は、22日に過去最多となる63人の死亡者数となり、昨日26日も49人と最悪の状況がつづいている。

 だが、そんななかで最高責任者である吉村洋文知事は、記者から受けたごく真っ当な指摘にキレまくり、「会見拒否」さえ口にしはじめたのだ。

 問題が起こったのは、22日におこなわれた囲み会見でのこと。この場で、在阪メディアのなかでは唯一と言ってもいいほど吉村府政の検証をおこなってきた毎日新聞の記者が、吉村知事のある発言を取り上げた。

 その発言とは、吉村知事が生出演した読売テレビのバラエティ番組『あさパラS』(19日放送)でのもの。本サイトでも紹介したように(https://lite-ra.com/2022/02/post-6163.html)、この番組で吉村知事は責任逃れの発言を何度も繰り広げたのだが、そのなかで、東京都を上回る死亡者が大阪府で出ている問題について、吉村知事は「明確にこれが理由だというのは専門家すらもわからないというのが現実」などと言いつつ、こんな話をはじめた。

「ただ、われわれ現場で見てると、じゃあどういう状況が起きているかっていうと、やっぱり明らかに高齢者の方が重症化しお亡くなりになってる。高齢者と若い世代の生活圏が非常に近いんじゃないかとおっしゃる方もいらっしゃいます。職場もそうだし、生活もそうだし、もともと大阪は狭いところに高齢者の施設もたくさんあるし」

 大阪で死亡者が多いのは、感染を抑え込む施策を打たなかったことによって人口比で東京を上回る新規感染者を出してきたことや、保健所機能を抜本的に強化しなかったことによってまたもパンクし不全状態に陥っていることなどが指摘されている。つまり、吉村知事の失策がこれほどの死亡者を出す原因になっているのだ。にもかかわらず、吉村知事はさんざん「大阪は高齢化率が高い」だの「3世代同居率が高い」だのと主張し、これらが否定されると、今度は根拠を示すこともなく「高齢者と若い世代の生活圏が非常に近いんじゃないかとおっしゃる方もいらっしゃいます」と言い出したのである。

 ようするに吉村知事は、自身の責任逃れのために、公共の電波を使って、またも根拠もなく詭弁を弄したわけだが、22日の囲み会見では、毎日新聞の記者がこの発言を取り上げ、「どなたが発言されているんでしょうか?」と質問。すると、吉村知事は「これは僕自身がそういった考え方もあるということで発言しているということ」などとごまかしはじめたのだ。

 こうしたごまかしは日常茶飯事ではあるが、しかし、毎日新聞の記者は「専門家からそういうひとつの仮説みたいなのを指摘されたわけではない?」「どなたですか?」と更問い。対して吉村知事は「……ちょっとそこは確認します」と逃げたのだ。

 だが、それでも毎日新聞の記者が「大阪府の対策本部会議の委員の方とかですか?」と食い下がると、吉村知事はこんなことを言い出したのだ。

「基本的には僕自身の考え方です。さまざまな人からの意見を聞くなかで、専門家の意見としてもなかなか正確な、これだという理由が明確に判明しているのは現時点ではない。さまざまな意見の方がいらっしゃいます。たとえば現場で出られている方、まあ報道なんかも出てますけども、高齢者施設が非常に都心部にあって非常に生活圏が近いんじゃないかとおっしゃられる方もいらっしゃいます。そんな情報がいろいろ入ってきますので、そのー、専門家会議の意見かどうかっていうのは僕も定かでないですけども、そういった意見をさまざまなところから集約するなかで、僕自身として、そういう可能性があるのではないかと申し上げています。ただ、これが確実なもんだというと、そういうものではないですよっていうのは、これはつねにお伝えをしているとおりです」

 まったくいい加減にもほどがある。前述したように、吉村知事は番組内で「理由は専門家すらもわからない」と言いながらも、「高齢者と若い世代の生活圏が非常に近いんじゃないかとおっしゃる方もいらっしゃいます」と明確に発言した。当然、視聴者は「専門家のような偉い人がこういう指摘をしているのだな」と受け止めるのが自然だが、これを吉村知事は「僕自身の考えとして話した」「確実なものではないと伝えている」などと言い張ったのだ。

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