日本維新の会公式Twitterより
総裁=総理大臣の顔をすげ替えたにも関わらず、自民党が大幅に議席を減らしそうな衆院選。しかし、問題は、日本維新の会が大幅に議席を伸ばしそうなことだ。きょう、報じられた読売新聞の世論調査でも、議席数が3倍近くとなる勢いだと報じられた。
吉村洋文・大阪府知事らのコロナ対策が評価されたという分析だが、馬鹿も休み休み言え、と言いたくなる。吉村知事や松井市長のコロナ対策なんて、実際は“やってる感演出”のパフォーマンスだけ。大阪では、その行政サービス切り捨て路線のツケが出て、コロナで医療崩壊が起きて、全国で最多の死亡者を出している。
この衆院選の候補者も、ひどい顔ぶれだ。自民党以上のネトウヨやゴリゴリの新自由主義者、さらに、元秘書への暴行で自民党を離党した石崎徹(新潟1区)はじめ、不祥事を起こした前国会議員や元市議が出馬しているケースも少なくない。
しかも、選挙戦で何か具体的に国民の生活を良くするようないいことを言っているのか、と思いきや、維新の幹部たちは野党叩きに終始している。代表である松井一郎・大阪市長が『ひるおび!』(TBS)の野党4幹部出演時に立憲民主党と日本共産党にしつこいウザ絡みを続けたことは、先日、お伝えしたが、解散当日の10月14日夜、『報道ステーション』(テレビ朝日)でも、松井氏は同じような行動に出た。
大越健介キャスターから、自民・公明が過半数割れし維新がキャスティングボードを握った場合、自公と連立を組む選択肢はあるかと問われると、松井氏は「連立を組むことはありません」と一言答えたあと、いきなり立憲、共産の野党共闘について話し始め、「外交・防衛という国の根幹の部分をまったくなおざりにして置き去りにしたまま、野合・談合の選挙互助会ですから」などと延々難癖をつけたのだ。
先日の『ひるおび!』でもそうだったが、松井代表の姿勢をみていると、自分の党の方針を説明するより野党共闘に水を差すことのほうが重要なのか、という気さえしてくる。
松井氏だけではない。吉村洋文・大阪府知事は17日、東京・有楽町の街頭演説で、立憲民主党をこう攻撃した。
「ただ単に反対はダメ。文句ばっかり言ってる政党。どことは言いませんが立憲民主党」
「やらないのに文句ばかり。(感染者が)増えたら知事のせいって……誰とは言わないが枝野さん!めちゃくちゃですよ!」
「ただ単に反対」「文句ばっかり言ってる」と言うが、政権与党に対する批判は野党の重要な役割だ。しかも、立憲も共産党も、実際は対案を常に出している。コロナ対策についても野党は数々の対案を提出、国会開催も要求してきた。しかし、自民党がそれを拒否、維新も国会開催要求すらしていない。
立憲、共産に「文句ばかり言って」と言うなら、維新こそ、政権を担当しているわけでもない野党に文句ばかり言って健全な国会運営を妨害している役立たず政党ではないか。