恵が話をすり替えても、「報道の仕方として野党の時間が少ない」と明言したバービー
上述した野党批判の街の声が紹介されたあと、恵から「バービー、どうでした?」とふられると、バービーはまず、こう答えた。
「いや、あの、こうやって野党を一列に並べるような話し合いじゃないほうがよかったなっていうふうに思いました。おひとりずつちゃんと聞けたほうが。この間の(自民党)総裁選のときは、お一人ずつ聞けたじゃないですか。だからゆっくり聞けたから、この人のここいいなとか思えたけど、いまは理想論みたいなところだけで話が終わっちゃって具体的なところがあまり聞けなかったのは、ちょっと残念だったなって」
ソフトな語り口ではあったが、自民党総裁選では候補者を一人ずつ呼び、一人に約1時間費やしていたのに、野党4党の代表を一列に並べるやり方について「残念だった」と疑問を呈したのである。
ところが、恵はこれに対して「たまたま4人だったんですけど。総裁選が4人で、いろんな意見があってもこの中から1人でしたもんね。だから今回はそう見えなかったってことなんでしょ?」と、野党側の能力不足によって政権を担える者に見えなかったという話にすり替える。
しかし、バービーはそれには与せず、「今回はこの中から政権を担う政党が出る可能性があるじゃないですか?」と毅然と原則論を主張。
恵がさえぎって「まあ、組んでいくってことですけど」とごまかすが、バービーはそれに惑わされず、毅然とこうコメントした。
「なのに、この間の一人ひとりよりも時間が少ないのはちょっともったいないなって。報道の仕方として、という意味で」
そう。バービーは、野党の政策がきちんと聞けなかったのは、出演者の問題でなく、番組側の問題であることをハッキリと指摘したのだ。
ごまかせなくなった恵はようやく「もうちょっと枠をってことですかね?」と応じたものの、しかし、バービーが「もうちょっと聞きたいし、具体的なところ聞きたかったです」と伝えると、恵は「そうですね、次の機会にそれができればと思いますが」とお茶を濁して、話を終わらせてしまった。
そして、バービーの発言後も、番組はまた野党に批判的な街の声を紹介したのである。