河井買収問題の解明に岸田文雄は腰くだけ、河野、高市、野田も追及する気なし
選挙買収という違法行為を時の総理大臣と党本部が主導した疑惑がまったく払拭されていないにもかかわらず、徹底した外部の専門家による検証もおこなわず、幕引きしようとする──。だが、最大の問題は、明日の総裁選で誰が新総裁・次期首相になったとしても、この大規模買収問題にメスが入れられることはなく、自民党のこの体質は変わることはない、ということだ。
実際、最有力と見られている岸田文雄氏は、地元・広島で起こった買収事件の際、溝手陣営側におり、総裁選でも党改革の柱に「政治とカネ」の問題を挙げているが、今回の河井事件の自民党本部による説明に対しては“今後を注視する”という生ぬるい姿勢を見せ、本格調査が必要であることは明々白々なのに「(自分が総裁になれば)必要であれば説明する」と発言。すでに腰が引けた状態だ。
また、河野太郎氏や高市早苗氏も“党本部に十分な説明を求める”としているが、河野氏のバックには買収事件当時は官房長官だった菅義偉首相が、高市氏のバックには事件の元凶になった安倍前首相がおり、河野氏にしても高市氏にしても十分な説明などできるはずがない。野田聖子氏にいたっては、バックが二階幹事長である上、現執行部の一員でもあるため、すでに「党本部の説明を信じなかったら何を信じるのか」などと開き直っている始末だ。
もはや「クズ揃い」としか言いようがないが、トップの顔が誰になっても、自民党の腐りきった体質は引き継がれるだけ。今後も選挙買収という有権者を裏切る違法行為を平気でやらかしかねないだろう。つまり、自浄作用がまるでない自民党に対しては、有権者が今度の衆院選でその審判を突きつけるしかないのである。
(編集部)
最終更新:2021.09.28 11:21