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入院制限問題で田村厚労相が唖然の逆ギレ反論! 追及されて「肺炎の中等症は入院させる」と断言も「本当か」と念押しされると…

多数の死者出しているアメリカを平気で引き合いに出して、「自宅療養が基本」と主張する田村厚労相

 だが、田村厚労相の酷い答弁はこれだけではない。田村厚労相の無責任な発言に対し、立憲民主党の長妻昭衆院議員は「中等症は宿泊施設でやるべき」「宿泊療養を大幅に拡充するべき」と訴えたのだが、すると、田村厚労相はまたもこんなことを言い出したのだ。

「ホテル、療養所、これ確保する。それをしたとしてもそれに追いつかない。さらに言えば、それを確保すると言ってもですね、ホテルも明日からというわけにはいきませんから。それは1週間か2週間かかるでしょ。その間に感染は広がるんですよ!? これ。倍で増えてるっていうこの脅威を考えたときに、我々としては在宅でも対応できるということを考えなきゃなりませんし、海外で感染が拡大しているところは基本は在宅であります。ヨーロッパ、アメリカ見ていただければ、そのとおりであります。そのときに、在宅で悪化したときにちゃんと対応できる体制を組むこと、そして本来入院しなければならない方々が入院できるようにしっかりと病床を確保できるようにするための今回の対応であるということをどうかご理解いただきたいと思いますし、もしそうならなければ、方針をまた元に戻してですね、しっかりと入っていただければいい。(反発の声)いや、だからようはスピード感の問題を申し上げておりますので、平時ではないということをどうかご理解いただきたいと思います」

 これには長妻議員も「デルタ株、きょう日本で発見されたんですか? 日本で。きょうじゃないですよ!?」と突っ込んでいたが、この田村厚労相の開き直りはあまりにもひどすぎる。だいたい、「ホテルを用意しているあいだに感染は広がるんですよ!?」って、もっと前から用意しておけという話でしかない。

 さらに、田村厚労相は「欧米では在宅が基本」などと言うが、アメリカでは平年の平均死亡者数と比べて増加した人数である超過死亡の数が昨年1月下旬から10月上旬の累計で約30万人にものぼっている。つまり、かなりの「自宅死」が起こっていたと考えられるのだ。そもそもアメリカには日本のような国民皆保険制度がなく経済的に苦しい層は簡単に医療にアクセスできない問題を抱えているが、田村厚労相は国民皆保険制度を持つこの国でアメリカのような「自宅死」を起こそうと言っているも同然だ。

 なのに、言うに事欠いて出た言葉が「本来入院しなければならない方々が入院できるようにしっかりと病床を確保できるようにするため」「(うまくいかなければ)方針をまた元に戻して、しっかりと入っていただければいい」とは……。今後、自宅で放置しようという患者も「本来入院しなければならない」患者だし、失敗してから方針を「元に戻して」も、患者の命は戻ってこないのだ。

 多くの国民の命がかかった問題だというのに、まるで事の重大さを理解していないようなこの態度。その無責任さは問題の焦点となっている「中等症1」の患者が自宅療養になることの危険性についての議論でも同様だった。

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