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赤木さんの妻が裁判で「安倍首相は逃げている」と陳述! 直前には真相解明の覚悟を小川彩佳に…「刺せるもんなら刺してみろ、と」

自死していた俊夫さんをみて「殺されたと思ったから110番に」

 雅子さんはまず、裁判を起こした理由を聞かれ、涙声でこう切り出した。

「私あんまり人生に後悔することがないんだけど、夫のことだけは後悔すごいしているので。夫のことに関して、もう後悔したくないので」
「夫は改ざんしてから人が変わってしまって、鬱になって亡くなる3カ月前ぐらいからは、人格も変わって、壊れてしまって、私はずっと隣にいたのに、助けてあげられなかったこととか、私には手段がなかったので、今はできる限りのことをやりたいと思います」

 そして、夫の俊夫さんが公文書の改ざんを強要され、自殺するまでの日々をふりかえり始めた。

 雅子さんは、俊夫さんが改ざんを強いられたときから、俊夫さんの異変に気がついていたという。

「改ざんした日から、コロッと様子が変わって、口数も減って、喋らなくなったので」

 小川が「何があったのか、お話はされたんですか」と問うと、当時、俊夫さんの口から改ざんを示唆する言葉を聞いたことも証言した。

「内閣が吹っ飛ぶようなことをしてしまったんやって言ってたこととか、僕はやってはいけないことをやってしまったんやー、とすごい後悔したような言葉を言うようになりました」

 改ざんから4カ月ほど経った2017年7月、俊夫さんはうつ病と診断され、仕事を休職せざるをえなくなる。しかし、そのあとも、財務省や佐川局長の姿勢は俊夫さんと雅子さんを追い詰め続けた。

「佐川さんが答弁している姿を、仕事行けなくなってからもずっと(テレビで)見て、もうすごい悔しい思いをしてたんですね。また嘘ついてる、みたいな感じで見てた」
「とにかく、誰に助けを求めていいのかわからなかったので、2人とも孤独で、夫は絶望して、誰か助けて!って、いつも2人で泣きながら生活していました」

 そして2018年3月、俊夫さんは〈雅子よ、これまで本当にありがとう。ごめんなさい、怖いよ。心身ともに滅入りました。最後は下部がシッポを切られる。なんて世の中だ。手がふるえる。怖い。命、大切な命、終止符。〉と綴った遺書を残して、自ら命を絶った。

 雅子さんはそのときの心情もこのインタビューで克明に語っている。気になって早めに仕事を切り上げ帰ってきたところ、変わり果てた俊夫さんを発見した雅子さんだったが、まず電話をしたのは、警察だったという。

「もう、パッと見て、なくなっているのがわかったので、救急車じゃなくて、殺されたと思ったので110番しちゃったんですけど」

「殺されたと思った」という言葉に反応した小川に、雅子さんは「自殺したことは間違いないけれど、森友のことで苦しめられて、殺されたっていう思いが私の中にはあったので」と説明。119番に改めてかけ直して、救急車が到着した後の思いを涙まじりにこう語っていた。

「まだ温かくて、これでやっと楽になれたねーって思って。今からやっと助けに来てくれる。救急車の人がきてくれるから、やったと助けてもらえると思って。もう死んでしまったけど、初めて夫を助けに来たのは救急車の人やと思います」

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