今年1〜3月期のGDPはさらに落ち込み、新型コロナをもちだし予防線を張る安倍首相
どこまでも自分を中心にして政治を動かす総理大臣には怒りしかないが、しかし、経済状況を顧みず増税をおこなったことの責任を取る気はさらさらないらしい。実際、安倍首相は不況の原因を増税からすり替える準備に入っている。
というのも、安倍首相は「今後とも内需主導の緩やかな回復が継続していく」と言いながら、こうも付け加えているからだ。
「今般の新型コロナウイルス感染症が経済に与える影響をしっかりと見極めていく」
新型コロナウイルスは中国経済に大打撃を与えており、中国のみならず世界全体に大きな影響を及ぼすことははっきりしている。しかも、日本はあらゆる面で中国に依存しており、部品や原材料などの調達が困難になることによる卸売業や製造業、建設業への影響、訪日中国人客の激減によるインバウンド・バブルの崩壊など、今年1〜3月期のGDPはさらに落ち込むことになるはずだ。
だが、問題は新型コロナ流行以前、増税直後の昨年10〜12月期でマイナス6.3%と日本経済がガタガタになっていることであり、その原因は完全に消費増税なのだ。にもかかわらず、安倍首相は消費増税によって国民生活が土台からボロボロになっていることを認めず、次期のGDP発表ではすべて新型コロナのせいにして“想定外の事態の発生による影響”だと逃げる算段なのだ。
ずさんな危機管理対応しかできず、さらには増税による不況さえ新型コロナ問題にすり替えようとする安倍首相。今後の日本経済の先行きは大変なことになることは間違いないが、そこでこの男が舵取りすることの危険さに、いいかげん国民は気づくべきだ。
(編集部)
最終更新:2020.02.19 09:14