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安倍首相トンデモ答弁「ログ開示はセキュリティ上問題」に政府ぐるみで追随 でも「桜を見る会」私物化を裏付ける新証拠が続々

“「桜を見る会」=安倍首相地元支持者接待と総裁選対策”を裏付ける証拠が続々

 たとえば、21日には「桜を見る会」の2011~13年開催分の関連文書や、2014〜19年の招待者数の内訳を記した資料が見つかったとして公表したが、2019年の場合、招待者数1万5420人に対し「各界功績者(総理大臣等)」の招待者数は8894人にものぼっていた。しかも、1万5910人ともっとも招待者の数が多かった2018年の「各界功績者(総理大臣等)」の招待者数は、なんと9494人。資料では「各界功績者(総理大臣等)」招待者数は2015年が7385人、2016年が7605人、2017年が7595人と記されており、2018年から急増していることがわかる。

 その上、昨日23日に新たに提出された、2013〜19年の「桜を見る会」来場者の時間ごとの集計表では、「桜を見る会」の開門・受付開始時間は午前8時半であるにもかかわらず、2019年には午前8時よりも前に入場した人の数は1851人、2018年は1901人となっていた。ちなみに、2013年は空欄で2014年は2人だったが、2015年は823人にのぼり、2016年は1535人、2017年は673人だった。

 一方、安倍首相がツアーを組んで呼び寄せた地元関係者は、貸し切りバス十数台で乗り付け、受付開始前に手荷物検査などをすっ飛ばして新宿御苑に入り、安倍首相夫妻と写真撮影していたことがわかっている。つまり、この受付開始前に来場した人数が増えていったのは、安倍首相の“地元関係者への接待”が背景にあると見られている。

 しかも、注目すべきは、「各界功績者(総理大臣等)」招待者数と受付開始前来場者数が最高に達しているのがともに2018年で、2019年もそれに次ぐ数字だということだ。

 本サイトでもお伝えしたとおり(https://lite-ra.com/2020/01/post-5200.html)、2018年の「桜を見る会」は安倍首相が総裁選運動に利用した疑惑が濃厚だ。この年、安倍自民党は「桜を見る会」前日に初めて「都道府県議会研修会」なる催しをおこない、地方議員約800人を招待。「研修会に出席すれば『見る会』に出られた」(毎日新聞2019年12月14日付)などという証言も出ている。ちなみに「しんぶん赤旗」の調査では、総裁選で安倍首相と戦った石破茂議員の地元・鳥取県の議員で「桜を見る会」に参加した者は確認できなかったという。

 また、2019年の「桜を見る会」をめぐっては、安倍自民党が7月の参院選で改選を迎えた党所属の参院議員に、後援会関係者らを「4組までご招待いただけます」と記載した案内状を1月に送っていたことが判明している。これは税金を使った「桜を見る会」という公的イベントを、組織的に選挙運動に利用していたという公職選挙法違反にあたる事前運動の決定的な証拠であり、れっきとした有権者買収だ。これとまったく同じように、2018年には総裁選の選挙運動として、国民の税金で地方議員を接待していたのである。

 安倍首相は招待者数が安倍政権下で増加したことを「長年の慣行」などと説明してきたが、その実態は安倍首相による地元関係者への接待であり、さらには総裁選と参院選のために「桜を見る会」を利用してきたのだ。今回新たに公表された資料は、そのことを裏付けるものだといえよう。

 しかし、こんな資料だけで納得できるはずがない。たとえば、これまで菅義偉官房長官は聞き取りなどの結果として2019年の「首相枠」の数は約1000人だと説明してきたが、これを裏付ける資料はまだ出ていないからだ。

 電子データの廃棄ログや「前夜祭」明細書をはじめ、まだまだ国民にあきらかにすべき情報が山積み状態の「桜を見る会」問題。二階俊博・自民党幹事長は「桜はもう散った」などとのたまい、安倍首相も無責任答弁に終始しているが、国民をバカにしきったこの態度を看過することは、けっして許してはならないだろう。

最終更新:2020.01.24 03:04

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