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警視庁が沢尻エリカの元恋人を立件できず釈放! 拙速すぎる捜査に「桜を見る会」陰謀論が再燃、前川喜平も橋下徹も「疑ってしまう」

警視庁が沢尻エリカの元恋人を立件できず釈放! 拙速すぎる捜査に「桜を見る会」陰謀論が再燃、前川喜平も橋下徹も「疑ってしまう」の画像1
令和元年度警視庁採用サイトより


 沢尻エリカの薬物事件で17日午前、新たな動きがあったことをご存知だろうか。沢尻と同じく警視庁に逮捕されていた元恋人のファッションデザイナー・横川直樹氏が処分保留のまま釈放されたのだ。

 警視庁は「任意捜査に切り替え、立件の可否について慎重に判断する」としているが、ようはこれ、勾留期限まで立件の証拠が固められなかったということだ。マスコミはこの釈放について申し訳程度にしか報じていないが、逮捕直後、ワイドショーや夕刊紙などは横川氏のことを「ヤクの売人」扱いするような報道まで展開していた。それが釈放されたら頰被りとは、ちょっと無責任すぎるのではないか。

 しかし、マスコミよりももっと追及されなければならないのはやはり、横川氏を逮捕した警視庁組織犯罪対策5課の責任だろう。警視庁担当記者も「このままいけば起訴はほぼ無理、不当逮捕と批判されかねない失態だ」と言う。

「横川氏は沢尻宅から出てきたMDMAを沢尻と共同所持していたという容疑で逮捕されたのですが、事務所をガサ入れしてもまったく薬物は出てこず、尿検査もシロ。なんとか自供させようとぎりぎりまで勾留したんですが、横川氏が黙秘を貫いたため起訴できないままの釈放となったわけです。しかし、これは逆にいうと、組対5課が沢尻の自供だけで、ほかになんの材料もないのに、横川氏の逮捕に踏み切っていたということ。無茶もいいところで、普通ならこんなやり方はありえない。実は報道陣の間でも途中から『捜査が強引すぎる』という声が出始めていたんですが、悪い予感が的中した感じです」

 しかし、組対5課が強引だったのは横川氏の逮捕だけではない。以前も指摘したように、そもそも沢尻エリカの逮捕からしてあり得ないくらい杜撰で荒っぽいものだった。

 というのも、組対5課は最初、まったく別の見立てで沢尻を逮捕しようとし、完全に空振りに終わっていたからだ。

「沢尻が逮捕されたのは11月16日未明、家宅捜索でMDMAが発見された後ですが、実は組対5課はその前日、15日夜にクラブで薬物を取り引きするという事前情報を入手。クラブ帰りに不法所持で現行犯逮捕する予定で、逮捕状をとっていた。所持薬物もMDMAではなくコカインだとみていた。しかも、逮捕シーンをマスコミに撮らせようと、『週刊文春』とTBSに事前に情報までリークしていましたからね」(スポーツ紙記者)

 実際、「週刊文春」とTBSは当日、逮捕の瞬間をおさめようとクラブや沢尻の自宅を張り込んでいた。ところが、である。クラブから帰ってきた沢尻エリカに、自宅近くの路上で捜査員が声をかけたとき、沢尻は違法薬物を所持していなかった。

 組対5課は、直後に、沢尻宅の家宅捜索を強行したが、お目当てのコカインはもちろんマリファナさえ出てこなかった。最終的に沢尻自身が自己申告しMDMAが発見されたため、不法所持で逮捕できたが、もし、MDMAが発見されなかったら、完全に不当捜査になっていたところだった。

 逮捕後も誤算は続いた。組対5課は拙速捜査への批判が出ないよう「沢尻が“10年以上前からLSD、コカインを使用していた”と供述」などとマスコミにしきりにリークしたが、「コカインの常習者」であるはずの沢尻を検査しても何も出てこなかったのだ。尿検査は簡易検査でも本鑑定でも「陰性」だったことが明らかになっている。

「毛髪検査についても、情報が出てこないところをみると、シロだったんでしょう。ようするに、沢尻は薬物の常習者でもなんでもなかった。“10年以上前からLSD、コカインを使用”という供述も、沢尻が昔使ったことがあるとか海外で使ったことがあると話したのを捻じ曲げて、印象操作のためにマスコミに流したといわれています。いずれにしても、薬物使用で沢尻を立件することは不可能になった。しかも、所持のほうも微量だったため、組対5課はこのままだと立件できないかもしれないと危機感を募らせ、慌てて元恋人の横川氏を逮捕したんです。が、それでも結局、なにも出てこなかった。もし、沢尻がMDMAを『自分のものじゃない』と言い張っていたら、起訴できなかった可能性もある。起訴の前後に『LSDを染み込ませた紙片も見つかっていた』とマスコミにリークしていましたが、本人が染み込ませるわけではなくもともと染み込ませた状態で流通しているものですから、それだけでは使用の立証はできないので、ほとんど証拠能力はありません。いまのところ、沢尻は裁判で起訴事実を争うつもりはないようですが、もし沢尻が供述をくつがえしたら、無罪だってありえると思いますよ」(前出・スポーツ紙記者)

 裁判の帰趨はともかく、今回の捜査に相当な無理があったことはもはや疑いようがない。沢尻の自宅に“たまたま”薬物が微量残っていたことを沢尻が自己申告し、沢尻が自分のものだと自供したから逮捕・起訴できただけで、実際はギャンブルと言ってもいいような捜査だったわけだ。しかも、沢尻の容疑を固めるために逮捕した元恋人の横川氏のケースでは、立件できず、結果的に「不当逮捕」となってしまった。

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