安倍首相が加計問題と英語民間試験の共通性に触れられ逆ギレして飛ばした野次
「ごっちゃにする」も何も、肝心の民間試験の活用を議論した文科省「検討・準備グループ」の議事録は第1回から9回までいまだ公開されていない状態にあり、選定プロセスがブラックボックスになっているという意味では加計学園問題とも共通する問題だ。
しかも、安倍首相は「私はまったくかかわっていなかったということはすでにあきらかになっている」と言うが、「萩生田副長官ご発言概要」をはじめ、内閣府が「総理のご意向」「官邸の最高レベルが言っている」と文科省に伝えたことが示されていた内部文書や、加計孝太郎理事長と安倍首相が面会したことが記されていた愛媛県文書など、むしろ「安倍首相がかかわっていたことがすでにあきらかになっている」状況だ。
ようするに、英語民間試験の問題に絡んで「終わったこと」にしたい加計学園問題の追及を受けたことで、安倍首相は余裕をなくして逆ギレしてしまったのだ。
だが、そのあと、安倍首相はさらにひどい醜態を晒す。それは、無所属の今井雅人議員が「萩生田副長官ご発言概要」について、萩生田文科相に「文科省でこのメモは見つかったわけですよね。であれば、これは文科省の人が書いたと思われますが」「文科省で見つかったと松野(博一・元文科)大臣がおっしゃっていますから、内容からして誰かがつくっているわけです」と質問をおこなった際のことだ。
ここで安倍首相は、自席に座りながら、今井議員に指をさし、こうヤジを飛ばしたというのだ。
「あなたがつくったんじゃないの」
文科省から見つかった内部文書をつくったのは今井議員じゃないのか──って、もはやSNS上でなんでもかんでも「野党がやった」と喚いているネトウヨかと見紛うようなイチャモン、陰謀論ではないか。とても正気の発言とは思えないが、それを総理大臣が国会で堂々と口にするとは、唖然呆然とはこのことだ。