『ワイドナショー』には松本の発言を一切カットしない暗黙の了解が
まあ、堀氏の発言カットについては、そもそも堀氏が「優生保護法」「優生思想」に関する発言を本当にしていたかどうかがわからないので断定はできないが、しかし、『ワイドナショー』をめぐっては、松本の発言を一切カットせず、松本の主張が引き立つような番組作りをしているのではないかという指摘がずっとなされてきた。
少なくとも『ワイドナショー』が松本の発言をカットしない方針であることは事実だ。というのも、松本自身が指原莉乃に対する「体を使って」というセクハラ発言のとき、番組の編集過程についてこう説明していたからだ。
「基本的にこの番組は、僕の言うことをできるだけカットせずに使っていきたいという暗黙の了解というか、決めてはないですけど、そういう番組なんですよ」
一方で松本は「僕がカットしてとお願いすればカットはされていた」として、松本からカットするように言わなかった理由について「鬼のようにスベってたから。鬼のようにスベったら逆に恥ずかしくて言えないですよね。あんだけスベってたら恥ずかしくて早く家に帰りたい。それがあって言えなかった」と語っていた。
このコメントから窺えるのは、『ワイドナショー』では、松本から言い出さない限り、松本の発言はカットされないという暗黙の了解があるということだ。
まさに、『ワイドナショー』における松本とフジテレビの力関係がよくわかるが、しかし、だとしたら、なおさら松本に番組中の発言についてはカットしなかったフジテレビの編集の問題よりも、それを発した松本本人の責任が強く問われるべきだろう。
ところが、実際は逆で、問題が起きると、松本は自分は一切謝罪せず、フジテレビや番組に責任を押し付けてしまうのだ。