ベッキー、矢口ら女性の不倫は徹底糾弾され、せいじの不倫は賛美される理不尽
せいじが火曜日レギュラーを務める『ノンストップ!』(フジテレビ)でも、MCの設楽統が「記者の方と新幹線で品川(駅)から静岡まで(取材に)答えるなんて、せいじさんらしい。すごいですよね」とヨイショ。一応、大久保佳代子は「許せませんね。クビにしましょう。『ノンストップ!』をクビにしましょう」「女性の敵ですよ」と発言したが、これも明らかに本気ではなく、ギャグで言ったにすぎない。まさに“笑い”に変換して“男の不倫”を正当化しているとしか思えない有様だった。
いったい、これはどういうことなのか。ひとつの理由として考えられるのは、ワイドショーにおける吉本興業の存在感だろう。
せいじが所属する吉本は、ジャニーズやバーニング系列ほどではないにせよ、テレビに多大な影響力を持つ巨大事務所である。実際、吉本はワイドショーに大量の所属芸人を送り込んでおり、『バイキング』でせいじを擁護したフットボールアワーの2人も吉本の後輩だ。同じく吉本所属である雨上がり決死隊・宮迫博之の二股不倫の際もそうだったが、ワイドショーではお仲間の芸人が、互いのスキャンダルを“笑い”を隠れ蓑にしてかばい合う構造ができあがっているのだ。
しかし、今回のせいじの場合、所属事務所のパワー以前の問題だろう。ようするに、不倫をしたのが男性か女性かという違いだ。
実際、『バイキング』ではかつて、坂上がベッキーの不倫騒動に触れて「身内だからこそ、安易に擁護すべきじゃない!」と語っていたが、今回のせいじの不倫に対しては、まさに“安易に擁護”。これは女性にだけ貞操を求め、男性の不倫はネタとして笑い話にされているということに他ならない。
思い出してほしい。ベッキーや矢口真里、上原多香子、今井絵里子、斉藤由貴、藤吉久美子ら女性芸能人の不倫が、どれだけ過剰な批判を浴びたか。謝罪会見を開いても収まるどころかますます集中砲火を浴び、レギュラー番組の降板、さらには芸能活動休止にさえ追い込まれた者さえいる。しかし、一方のせいじは糾弾されるどころか、賛美まで受け、現在のところ謝罪会見はおろか、出演休止の話も出ていない。