無難なラブソングばかりのJ-POPを「それを僕はJAPRISONと言う」
エンタメ系ニュースサイト「音楽ナタリー」で、インタビュアーから「社会的なトピックを表現に混ぜると反発が生まれるため、結果的に無難なラブソングばかりになるJ-POPの傾向」を指摘されたSKY-HIはこのように語っている。
「それを僕は「JAPRISON」と言ってるんです。それはまさに“監獄”であって、心あるミュージシャンはそこから抜け出したいと思っている。それを僕の時代で食い止められるかわからないけど、もしちょっとでも風向きを変えることができれば、俺も幸せになるし、何よりもまず若いミュージシャンが幸せになるかなっていう気がしますね。(中略)自分であろうとして音楽に向き合う人が苦しめられてるっていう例がホント多くて。「こういうこと言うと反発を食らってしまう」とか、「こういうことしてはいけない」とか。それこそSNSもそうだし。そういう人たちが“JAPRISON”から抜け出して、苦しまないようになればいいと思います」
カルチャーの分野でしばしば見られる「ヨソ(海外)はヨソ。うち(日本)はうち」の考えは、社会的言説も歪ませる。「芸能人は社会的な発言をしてはいけない」という日本独自の風習もそうだし、東アジア諸国の人々に対しての侮蔑的な発言が横行しているのも、植民地時代を未だ引きずる前近代的な差別感情とそれを許す徹底した国外への無関心が根っこにある。
こういった状況を「JAPAN+PRISON」と表現して警鐘を鳴らすSKY-HIの危機感がもっと広く共有されることを切に願う。
(編集部)
最終更新:2019.02.11 01:34