松本人志が『ワイドナショー』で繰り返してきた女性差別発言
しかし本サイトでも何度も指摘しているとおり、松本の女性差別体質は今回に限ったことではなく、これまで『ワイドナショー』でも、同様の女性蔑視発言を繰り返してきた。たとえば財務省の福田淳一・前事務次官のセクハラ問題を扱った際も、あろうことか「ハニートラップ」説を唱えて、女性側に責任があるかのごとくこう語った。
「テレ朝さんは、いやいやそれは違うセクハラがすべてなんだって言うんだけど、でもそこに行かせたんだったら、これはパワハラじゃないのか、ということになってくると僕は思うんですね。でもテレ朝さんが『いやパワハラじゃない』と言うんだったら、女性は自ら前のめりにこの1年間、取材をしてきたのか。そうなったらなったで、これはハニトラじゃないのか、ってことになってくるんですよ」
「どれも全部一本じゃないと僕は思うんですよね。ですので、僕の見解としましては、セクハラ6、パワハラ3、ハニトラ1でどうですか?」(2018年4月22日放送)
こういった女性蔑視的な発想は、2018年4月15日放送の回でも見てとれた。この放送回では、元NHKの登坂淳一アナウンサーを出演させセクハラ・パワハラ問題について釈明させたのだが、松本はゲストコメンテーターとして出演していた芸人のいとうあさことこんな会話を繰り広げた。
松本「たとえば、俺がいとうあさこと飲んでてさ、急にブッチューってキスしたら、それはセクハラになる?」
いとう「超うれしい!」
松本「そう、そう、ね! でもそれがまた俺のパワハラやって言う人もいるから。それは『いとうあさこ、そう言うしかなかったよね』って」
芸能界、なかでも芸人の世界の圧倒的な上下関係を考えれば、「そう言うしかない」だろうが、こうして力関係で女の声を奪い、パワハラ、セクハラ行為を正当化し、それを笑い話にしてきたのだ。
まだある。テレビ局関係者との酒席で女性アナウンサーに対しアンダーヘアの色をからかうような発言をしたとして問題となった日本陸上競技連盟の瀬古利彦氏によるセクハラを取り上げた2018年8月12日放送回の『ワイドナショー』で、松本はこんな発言をしている。
「難しいところでね。素人がこういうセクハラを操っちゃダメなんですよ。我々はセクハラ込みでトークするお仕事なので、それこそ『ダウンタウンなう』(フジテレビ)なんてさ、お酒飲みながら女性ゲストと喋るのに、下ねた一切禁止なんて成立しないんでね」
『ワイドナショー』だけではない。『人志松本のすべらない話』(フジテレビ)や、『HITOSHI MATSUMOTO Presentsドキュメンタル』(Amazonプライム・ビデオ)でも、松本はセクハラそのものの笑いを提供してきた。