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『zero』有働由美子はニュース感覚“ゼロ”? 沖縄県知事選をスルー、安倍改造内閣を「適材適所」と忖度フォロー

池上彰は有働に「簡単にジャーナリストなんて自称してほしくない」と苦言

 沖縄知事選を完全スルーしただけでなく、政治的な話題に踏み込むどころか、逆に自分から身を引いていくような有働の『news zero』。放送前は、有働に鋭い政権批判を望むリベラル派の声も少なくなかったらしいが、これでは肩透かしもいいところだろう。

 しかし、本サイトとしては、この有働の腰砕けMCも、正直に言って“悪い予感”が的中したという感想だ。

 そもそも『news zero』は、前任MCの村尾信尚時代からたいして政権批判をやってこなかったが、それでも翁長雄志前沖縄県知事の国連スピーチを取り上げたり、公文書改ざん問題や加計問題は厳しい言葉で批判、継続的に追及していた。時には、元大蔵官僚の村尾が安倍首相の経済政策について鋭い指摘をする場面もあった。その象徴が、2014年12月の総選挙の特番で安倍首相を憤慨させた一件だ。アベノミクスなどについて具体的な数字を示してほしいと求める村尾に対し、安倍首相が苛立ち、最後にはイヤホンを外して好き勝手にまくしたてるという醜態をさらした、あの“イヤホンブチギレ事件”のことだ。

 そうした村尾の姿勢は安倍官邸から疎ましく思われた。先日、番組を12年間支えた村尾が降板し、番組内容のリニューアルが行われたのも、背景には日テレ上層部の安倍首相への忖度があったとも言われている。

 実際、『zero』の“官邸忖度新体制”を象徴するように、当初、安倍首相の腹話術人形と揶揄されている同局の青山和弘氏のサブキャスター就任が調整されていた。本サイトでも伝えたように、結局、青山氏の就任は局内の女性に対するセクハラ問題を受けて白紙となったのだが、逆に言えば、有働は青山氏の起用などの“安倍応援番組化”に対して、何も言わずに了承していたことになる。

 いや、有働の姿勢は『zero』の官邸忖度の方針だけが問題でもないだろう。そもそも、本サイトでたびたび取り上げてきたが、昨年3月までの『あさイチ』が政権批判も厭わないリベラルな姿勢で奮闘したのは、コメンテーターの柳澤秀夫氏の的確な解説や、現場スタッフの精力的な取材、そして同じくMCを務めた井ノ原快彦の“生活者目線”の怒りによるところが大きかった。そして、実のところそうした場面での有働はというと、よく言えば無難な進行役、悪く言えばそこに座っているだけで、自らが積極的に社会問題に踏み込むことはさほどなかったのだ。

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