ポピンズを協力させた「ミャンマー支援」には加計理事長も関与
翻って、先述の昭恵夫人が血道を上げている「ミャンマー祭り」だが、このイベントにもポピンズの影がちらついているのは偶然ではなかろう。実は、昭恵夫人はミャンマー関連をめぐっても“オトモダチ”を協力させていた事実があるからだ。
それは加計学園の加計孝太郎理事長その人に他ならない。安倍氏との結婚後、昭恵夫人は加計理事長とも仲を深め、自身が取り組むミャンマーの教育支援を加計学園が協力しているのだ。実際、加計学園のミャンマー支局長は、昭恵夫人が名誉顧問を今年3月まで務めていたNPO法人「メコン総合研究所」の副所長を務めており、加計学園と事業提携を結んでいる関係にある。さらに、2013年5月24〜26日におこなわれた安倍夫妻のミャンマー訪問に加計理事長が同行、なんと政府専用機にまで搭乗させていたことがわかっている。
つまり、加計理事長は昭恵夫人の活動までバックアップしてきたわけだが、本サイトで既報のとおり、この加計理事長のミャンマー訪問同行は首相の片腕である今井尚哉首相秘書官がねじ込んでいた可能性が浮上している(https://lite-ra.com/2018/04/post-3964.html)。なお、このミャンマー訪問直前の2013年5月6日には、安倍首相と加計理事長がゴルフに興じた際、これまた加計問題のキーパーソンである柳瀬唯夫首相秘書官(当時)も一緒にプレイしていた。
こうした事柄を踏まえてみても、やはり、“忖度発生装置”こと昭恵夫人のもとに企業経営者が接近し、安倍政権の規制緩和によって売り上げを倍増させたという事実は、決してスルーできることではない。
前述の「週刊文春」の記事によれば、例の「昭恵さんを慰める会」が行われた旅館のフロントで料金を払っていたのはポピンズの中村会長だけだったという。あからさまな接待をしたり、個人的関心の高い事業に協力することで、ファーストレディの心を掴んだ経営者に、官から巨額の公金が落とされる──。これが民主主義国家の健全な姿なのだろうか。
いうまでもなく、森友問題では昭恵夫人が名誉校長に就任したことで異常な土地取引が行われ、行政は公文書改ざんの悪事に手を染め、あげく自殺者まで出した。この調子を見る限り、昭恵夫人に反省は一切ないようだ。
「慰める会」なる接待に蕩ける前に、ミャンマーの教育事業に熱を上げるよりも先に、昭恵夫人は疑惑の全てを国会で説明すべきである。いずれにしても、“安倍トモ&昭恵フレンズ”の問題は、まだまだ氷山の一角ということらしい。
(編集部)
最終更新:2018.07.03 01:24