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高プロでまたインチキ! 加藤勝信厚労相は架空の聞き取り調査をでっち上げ「私が企業に訪問しいろいろニーズを聞いた」と大嘘答弁

高プロでまたインチキ! 加藤勝信厚労相は架空の聞き取り調査をでっち上げ「私が企業に訪問しいろいろニーズを聞いた」と大嘘答弁の画像1
衆院厚生労働委員会で答弁する加藤勝信厚労相

 安倍政権の驚くべきインチキが、またも露呈した。安倍首相が「労働者のニーズに応えるもの」とアピールし、一括法案で衆院を強行採決させた高度プロフェッショナル制度の創設だが、なんと法案を国会に提出する前におこなった労働者の聞き取りは1名だけだったことがわかったのだ。

 そもそも高プロは年収1075万円以上の一部専門職を対象に労働時間の規制から除外し、残業や休日労働に対して割増賃金が一切支払われないというもので、これが成立すれば「残業代ゼロ・定額働かせ放題」となる。安倍首相はこれを「働き方改革」と呼ぶが、実態は「働かせ方改革」であり、働く側ではなく企業だけがトクをする法案になっている。

 そのため、「高プロに必要性はあるのか」という声があがってきたのだが、加藤勝信厚労相は安倍首相と同様に、労働者から労働時間規制を外すことに肯定的な意見があると主張して「働く方からいろんなお話を聞かせていただいている」と答弁してきた。だが、その肝心のヒアリングした人数は、たったの12名でしかいないことが判明した。

 過労死につながる人の命がかかった重要法案を推し進めるのに、わずか12名に話を聞いただけ──。その上、この聞き取り対象者は、厚労省が聞き取りを依頼した企業側が選んでおり、企業側の同席者がいたことが発覚。端的にいえば“ヤラセ”調査だったのだ。

 これだけでも高プロにはもはや立法事実がないと言うほかないが、さらなる驚愕の展開が待っていた。12名に対する調査は、1名が2015年3月31日、2名が5月11日、そして6名が今年1月31日、3名が2月1日におこなわれたというのである。

 高プロの前身である法案が国会に提出されたのは、2015年4月3日。つまり、法案提出前に聞き取った声は、なんと1名だけだったのだ。しかも、法案要綱が示されたのは同年3月2日のことなので、根本的には0名。「労働者のニーズ」とやらは完全に後付けの言い訳だったのだ。

 しかも、12名のうち9名は、法案が審議されていた今年の1月31日以降に聞き取り調査がおこなわれているのである。そして、1月31日といえば、参院予算委員会で高プロのニーズについて野党が追求をした日なのだ。

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