財務省HPより
「このままでは自分1人の責任にされてしまう」「冷たい」──今月7日に自殺した近畿財務局の男性職員が遺したメモの詳細を、昨日夜、NHKが伝えた。
この男性職員が書き遺した言葉は、痛ましく、生々しい“告発”だった。数枚にわたるメモには、こんなことが綴られていたという。
「決裁文書の調書の部分が詳しすぎると言われ上司に書き直させられた」
「勝手にやったのではなく財務省からの指示があった」
「このままでは自分1人の責任にされてしまう」
男性職員は仕事に真面目だったと報じられているが、本省から文書の改ざんを指示され、さらにマスコミ対応にも当たり、どんどんと心身ともに追い込まれていったとみられている。実際、現在発売中の「週刊新潮」(新潮社)によれば、親族は男性職員から「(月に)100時間を超える残業が続いていた。それも何カ月も」「鬱の反応が出ている。薬も合わず、夜も眠れない」と聞いていたと語っている。
しかも、政府は当初、近畿財務局だけに責任を押し付ける方向で動いていた。そうした状況が男性職員を死に追い込んだのは、「このままでは自分1人の責任にされてしまう」というメモの文章からも明らかだ。
安倍首相や麻生太郎財務相がまったく責任をとろうとしない一方で、現場の職員だけが追い詰められているこの状況には激しい怒りを感じるが、犠牲者は他にもいるようだ。
数日前から、今度は財務省理財局の職員が自殺したという情報が流れている。しかも、2人の名前が挙がっている。
ひとりは、理財局国有財産業務課の係長だったAさん、もうひとりは、理財局の別の課の調査主任のBさんだ。